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六月五日
五十一回目……
忘れていた……この世界は残酷だ。
大きな力が何もかも踏み潰してゆく……
その力は強く。重く。残酷。
その嘆きに声は音を失う……
ただ、その光景を見ている事しか出来ない。
私の眼鏡が、推定重量二十三キロの愚息に踏み潰ぶされた………
パキッと快音を立ててフレームからレンズが飛び出す。曲がるフレームとレンズを支えていた切れたライン。
『あっ? ごめん』と漏れる愚息の言葉に寝起きの頭で呆然とする私……
夢を人に話すと良くない事が起きる。
そんな迷信がある事は分かっていたさ。
それでも人には、語りたい夢がある!
……昨日の夢話にそこまで熱く語った覚えはないけどね。
只今、眼鏡の修理を終え。新たに予備の眼鏡を作って貰う待ち時間に書いてます。
クリアレッドのフレーム。低価格眼鏡です。予備だからね。
これでまた踏まれても予備があるから大丈夫だにゃ!
それでは。また、明日。




