五月二十三日
三十八回目だな。
晩御飯に塩味の無いカルボナーラを食べた月草イナエです。
皆様。
『料理は愛情だ』
『料理は気持ちがあれば良い』
『味なんか二の次だよ』
『手作り黒こげクッキー食いてぇ──!』
『最後は君を頂きます』
そんな台詞を決め顔で言えるのも相手の料理スキルが不明な時に言える事。
知ってもなお、それが言えるなら、それは勇気や優しさでは無い。
世界はいつも残念賞が準備中だ。
ハッキリと伝える事も大切だ。
コレだと妻の料理が不味いと言ってる様に聞こえるが、そうでは無い。多分普通だと思う。作るメニューに因っては私の方が上手いのが幾らかある程度だから。
男だから、女だからは関係無い。人が生きる上で食べ物は必要不可欠。調理スキルは必須だ。
RPGでの回復薬。格ゲーでの連続コンボ。ナミヘイさんの頭にある一本の毛髪。
それが無いと死が待っている。
せめて、自分が普段食べているものの調理方法くらいは知っておくべきだ。
……ガリOリ君ってどうやって作ってんだろ……?
大体失敗するのは新しいメニューを作る時だろう。
または、『コレ入れたら絶対ウマいって!』と言う時だ。
何故あんなに自信を持って言えるのか? その自信を少し分けて欲しい。
ひっそりと、自信なさげに言うくらいが丁度いい。謙虚は日本人の美徳だ。
妻がよく言うのだが……
『コレ作ってみたんだけど、味見してないから感想教えて欲しい!』
せめて、自分で味見してから感想を求めて欲しい。最早味見では無く、毒見だ。
タイムスリップした王家や中世貴族の出身なのか?
妻と毒って似てるね?
夫が天国に行くか、地獄に行くかは時間が経たないと分からない点では同じだろう。
なんか上手い事言ったな!
「炬燵さん、座布団一枚!」
それでは。また、明日。




