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第36話 エド対ダスタ

今回死ぬ人がいます。

「さあいよいよ始まりましたメイズ武闘大会、略して武大!!」


リングのほうで司会の人がハイテンションに開会の合図をしている。ちなみに今司会は声が大きくなる魔法を使用していてその魔法のお陰で声が、広い会場の隅々まで届いている。


「そろそろか」


俺は試合が近づいてきたので気を引き締める。俺とダスタの試合は第一試合だ。


「緊張してきたー」


「エドさんがそう言っても説得力がありませんよ」


「本当に緊張してんだよ」


今俺の周りにはイルとリレスそしてジュラがいる。本当だったら少なくともイルとリレスは観客席にいなければいけないのだがそこはジュラがコネを使って入れてもらった。


「ホントかニャ?」


「本当だよ」


本当に緊張しているのだ。まして今から俺がすることを考えると・・・


「頑張ってね」


「ああ。お前の仇をとってくるよ」


「リレスさん死んでないですけどね」


気持ちが重要なんだよ。


「さあ第一試合選手紹介です!!一人目はダスタ選手!!強力な防具に強力な武器!!さらに本人の実力も申し分がありません。片やエド選手!!数百年前にこの国を救ったエリオ家の出身です。そして防具はなんと初代エリオ当主が身に着けていた夜叉の衣!!わずか13歳にして受け継いでいます!!」


選手紹介が始まった。もうまもなく始まるだろう。余談だが毎年武大の司会をする人は同じなのだがこの人の司会は武大の名物になっている。


「じゃあ行って来る」


「ボッコボコにしてくるのニャ!!」


俺はこれから俺がすることを誰にも話してない。言ったら絶対止めらそうだし。それに昨日の夕食のときのことも言ってない。だからこいつらが俺の目的を知っているはずないのだが、


「ほどほどにしておいてくださいよ」


小声でジュラにそう言われた。こいつなら知ってそうで怖い。



「さあ両選手出場です!!」


司会の声を合図にリングに向かって歩きだす。武大のリングは学大よりも大きい。それだけ派手な戦いになることが多いのだ。


リングの上でダスタと向かいあう。ダスタは防具を新しくしたのか学大の時に装備していたのよりも性能は高そうである。


「では戦闘開始!!」


俺はゆっくりとダスタに向かって歩き出す。


変身魔法(チェンジフォーム)》モード《(ドラゴン)》を見た目を殆ど変化させずに発動させる。


「おらぁ!!」


ダスタが斜め上から切りつけてくる。それを俺は右にステップしてかわす。そして如意棒を出して、


「グッ!!」


ダスタの喉を鎧の隙間に如意棒を突き入れて潰す。これですくなくともこの試合中はまともに声が出せないだろう。


「最初に言っておく。俺はお前に降参させる気はない。」


そして一回距離をとる。距離をとる一瞬前に《竜威圧(リュウイアツ)》を手加減して発動。指向性を持たせダスタのみにかける。


いきなり急所である喉を潰されたのと《竜威圧(リュウイアツ)》の相乗効果でダスタは怯んだ目をしている。しかしまだ戦意は喪失していないらしい。


今度は右から横一線に剣を振るってくる。


俺はそれをしゃがんでかわすと今度は左の手首の鎧の隙間に如意棒を突き入れる。


「雲仙流 鎧通し」


そしてダスタの左手首を折る。


「ッ!!」


ダスタが手首に走った激痛に何か叫ぼうとしたが喉がつぶれているのでまともな言葉にならない。そしてまた少し《竜威圧(リュウイアツ)》を強めに出す。


「別に俺はお前にリレスとイルに謝れだなんて言わない。お前みたいなやつに謝られても迷惑だからな。ただ」


激痛と恐怖のせいでその場に立ち竦んでいるダスタの右足のひざ小僧に鎧通しを行う。


「俺の仲間に手を出したことを後悔しつつ・・・死ね」


右足の皿が砕けてダスタがしゃがみこむ。そしてまた少し《竜威圧(リュウイアツ)》を強くする。


もう鎧の隙間から覗くダスタの目には一欠けらの戦意も残っていなかった。だけど攻撃の手は止めない。こいつにはここで死んでもらわなければならない。


「もしこれが学大ならもう審判が止めるだろうが・・・お前にとって残念なことに武大の審判は滅多なことがない限り試合を止めない。」


そしてまた《竜威圧(リュウイアツ)》を強くする。


「お前が今何を願っているか当ててやるよ」


座り込んでいるダスタの右足の付け根の鎧を骨ごと破壊する。


「もうやめてくれ。なんでもするから助けてくれ・・・だろ」


ダスタにはもういつ気絶してもおかしくないほどの激痛が襲っている。しかし恐怖のために気絶することが出来ない。まあさせてないんだが。


「だけどなお前はそのうちこう思うようになるよ・・・」


今度は左足の付け根の装備と骨を破壊する。


「もうやめてくれ。なんでもするから殺してくれ・・・ってな」


そして《竜威圧(リュウイアツ)》を一気に最大にして言う。


「一体どれくらい痛めつけたらお前はそう思うんだろうな。・・・楽しみだよ」



その瞬間にダスタは通常ではありえない程の恐怖を感じていた。そしてとうとうダスタの恐怖のメーターが振り切れた。その結果・・・


「汚ねーな。公共の場で漏らしてんじゃねーよ」


俺はそう言うと失禁だけでなく脱糞までしたダスタをリングの外に蹴り飛ばす。


リングの外に落ちたダスタは場外負け。そして・・・


「圧倒的です!!エド選手圧倒的実力でダスタ選手を下しました!!おまけにダスタ選手、エド選手の気に当てられたのか失禁と脱糞までしています。ほらこのとおり!!」


司会はそう言うとわざわざ巨大スクリーンにダスタの醜態を映してみせた。


「他の学生よりもいい装備でここまで勝ち上がってきたが本当の実力では全然でした!!私だったらこんな目にあったらもう外は歩けません」


これがこの司会が名物な理由だ。負けた相手には容赦のない言葉を浴びせかける。彼女のお陰で新しい趣味に目覚めてしまった人物は相当数いるらしい。


「そして勝者エド選手!!」


まあこれでダスタは二度とデカイ顔は出来ないだろう。ちなみに殺すというのは社会的に殺すという意味だ。

社会的抹殺とはすこし違うかもしれませんが勘弁してください。


読者のみなさんが興奮しながら戦闘シーンを読んでくれているとありがたいです。もちろん今回の話に関わらずです。


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