表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

プロローグ

 ――あなたはどんな女性になっていくのかしらね。


 お母さまは、わたしの未来を楽しみにしていた。


 ――あら、今は騎士サマと恋をするお話が好きなのね? 母さまが読んであげましょう。ほら、おいで?


 お母さまは、ベッドにわたしを読んでたくさんの本を読んでくれた。


 ――そうして女の子は家族と、ずっとしあわせに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。……あなたもこんな風に、しあわせになってくれればうれしいわ。


 お母さまは、そう言って夢うつつなわたしの頭を撫でてくれた。


 ――私たちの可愛いお姫さま。あなたがどんな人と結婚するのかしら。


 お母さまは、そう言いながら痛み止めの薬を飲んで眠りについた。


 ――あなたのドレス、母さまも一緒に選びたかったわ。


 お母さまは、そう言って


 ――いい? 体には気を付けるのよ。


 お母さまは、何度もそう言って


 ――……見たかったわ。あなたの幸せな将来を。


 そして、永遠に目覚めることはなくなった。




 五歳の時に訪れた永遠の別れ。

 泣いて泣いて泣いて、一年ほどかけて現実を受け入れた。

 お父さまはまだ立ち直れず、ベッドに臥せる時間が増えてきた。

 お母さまもいない。お父さまも臥せっているとなれば、私が立ち上がるしかない。

 一年間猛勉強をして、私はお母さまの言っていた「可愛いお姫さま」を卒業した。


 可愛いだけのオヒメサマになれなくてごめんなさい、お母様。


主題付けるのヘタクソ芸人です。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ