どこからどう見ても
俺は下に紗弥が降りて少ししてから、下に降りた。
「いただきまーす…………って、輝は結局食べないの?」
「……さすがに無理だ。昼飯食べてから、まだ二時間しかたってないんだぞ?」
「そういえば、そうだね。でも、絶対残るよ?」
「……残りはおいといて、後で兄貴にやればいいんじゃねえか?どうせ、『腹減った~』とか言いそうだし」
「それもそうだね。じゃあ、そうするよ」
そう言って紗弥は食べ始めた。
紗弥が食べてる間、俺は紗弥の前に座り前紗弥を見ていた。
…………卑しい気持ちは微塵もないからな。
暇だから見てるだけ。
そして俺は改めてこう思う。
(やっぱり、小さい)
小さすぎる。
どこからどう見ても。
中学三年の身長ではない。
……体重は何キロ位なんだろう?
「紗弥、お前体重はいくつだ?」
「20…………5?だったっけ」
「……じゃあ、身長は?」
「…………138………」
声を落として紗弥は言った。
この話題には触れない方がよかったのかもしれない。
「…………そうか。身長はそのうち伸びるだろうから心配するな」
「うんっ!」
多分伸びるだろう…………多分……
紗弥が食べ終わってから、俺達は部屋に戻った。
誤字を発見したときは、メッセ、コメントで教えていただけると幸いです。




