制限時間
「忘れてない、ないよ」
なに言ってるんだこいつ?
動揺しすぎだろ。
「忘れてねぇよ。それよりさっさと言いたいこと言えよ。あるんだろ?」
「うん…………それよりもあれは何?」
紗弥が指を向けた方向には何かが立っていた。
こちらには気づいてないようだが、辺りを見回している。すると突然、声が聞こえた。
「お兄ちゃん、何処にいるのー」
「恵か?……おーい、恵ー」
「あっ、お兄ちゃん!と、お姉ちゃんが……2人!?」
恵はそう言って走ってきた。
「あの、どっちがお姉ちゃん?」
「こっちだよ」
俺が紗弥を指差して言う。
「それよりさっさと話をしねぇと、制限時間があるんだろう?」
「一応ね……」
むこうの紗弥がそう言った、5分後に俺達は話始めた。
それから俺達は長い時間喋っていた。
時間を忘れて。
俺が目覚めたのは、8時だった。
(やばい、遅刻しちまう)
起きようとするが、体がいうことをきかない。
それに、なんだかとてもだるい。
額に手当てると、とても熱かった。
「輝、起きたのね。体、だるくない?」
「少しだるい」
俺がそういうと、母さんは額に手を当ててきた。
「やっぱり熱があるわ。……学校には三人とも連絡しておくから、もう少し寝てなさい」
「……さんにん?」
「ええ。恵も紗弥も、朝から同じように熱が出てるの…………それより母さん用事があるから、出掛けるけど、朝御飯とお昼ご飯は作ってあるから」
「いってらっしゃい……」
「何かあったらすぐ電話してね」
「ああ」
母さんは出ていった。
それにしてもなんで皆熱があるんだ?
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