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俺の従兄弟は俺です  作者: 氷瀬 豊
一章 ~一学期~
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実はね…………


「ご馳走さま」


紗弥が一番最初に食べ終わった。

やっぱり量が少ないから、食べるのが早いんだろうな。

俺はカレーを口に運びながら、紗弥をみてそう思った。


「ご馳走さま!……それより紗弥、もう少し食わないと成長しないぞ?」


兄貴が言った。

ていうか食べるの早すぎだろ。

四人前……いや五人前は食べてたぞ。

あんな食いかたしてたら腹……壊さないか。

兄貴の胃と常人の胃を一緒にしてしまった。

絶対作りが特殊だからな。


「ちゃんと寝て、体も動かしてるから食べなくても成長する…………よね……」


紗弥が俺を心配そうな目でみてくる。

そんな目で俺をみないでくれ。


「せ、成長すると、思うよ」


噛んじゃったよ。

どうする俺!?


「輝が、そういうなら心配ないね!」


弥は喜びの眼差しを俺に向けてくる。

良かった。

気づいてないみたいだ。





片付け終わって、今いるのは俺達の部屋。

トントン


「お兄ちゃん、ちょっといい?」


ドア越しに恵が聞いてきた。


「入っていいぞ」


「うん。……あのさ、もう一人のお姉ちゃんはあそこで何してるの?」


…………いってしまおうか?

どうせ言うことになるんだし。

でも先に紗弥に確認をしないとな。


「待ってる」


俺が確認する前に紗弥が言った。

すべて話すのだろうか?


「何を待ってるの?」


「体が返ってくるのを」


「体が返る?」


「実はね…………」





明日はもう少し早く更新したいと思います。

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