こわいよ、兄貴
「なにもないなぁ…………あっ、じゃがいも発見!他には何があるかな…………」
結局出てきたのは、じゃがいもと玉ねぎ。
これならカレーは作れるだろう。
「じゃあ早速作るか…………紗弥ー、ちょっと来てくれー」
俺は2階にいる紗弥を呼んだ。
「カレー作るの?」
「あぁ。母さんがおいていったのはたったの千円だ。それで兄貴が満足するとはおもってねぇし、俺らが晩飯を作ればいいだろ」
「そうだね。でも土鍋でするんでしょ?」
「まぁそうなるな…………」
カレーを作るときは基本的に土鍋を使う。
そうしないと量が足りなくなってしまう。
兄貴がいるからだけど。
あの細い体のどこにあれだけはいるのやら……
とりあえず作ろう。
「紗弥は飯炊いて。野菜は俺がするから」
「分かったー」
「無事に完成したな」
「うん」
何事もなく完成した。
後は二人の帰りを待つだけ。
それまでに風呂でも入っとこうかなぁ。
「ただいまー」
兄貴が帰ってきた。
「おかえりー」
もう少ししたら出よう。
兄貴も風呂先にはいるだろうし。
「紗弥、輝は?」
「お風呂」
「そうか…………ん、この臭いはカレーか!」
「うん。輝と二人で作ったの」
土鍋を見る兄貴の目が輝いてる。
こわいよ、兄貴。
「まだ食べないのか?」
「恵が帰ってきてから」
「そうだな。じゃあそれまでに風呂入っとこ。輝が出てきたらいいに来て
そう言って兄貴は2階にいった。
紗弥サイド初めていれてみました!
さすがに輝弥サイドオンリーではきついので。




