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なんかありそうだな
「なんかありそうだな」
「あぁ。要するに見なければいいんだから、隅の方で着替えればすべて解決するのだ!」
「…………着替えた後はどうするんだ?」
「…………どうしよう」
「とりあえず今日はもう寝たら…………そうだ! あいつにも聞いてみたらどうだ?」
寝る、ということはあそこに行ける。
あの白の世界。
あそこには、『紗弥』がいる。
「でも、どうやっていけば…………」
「お前があそこにいきたいと思えば行けるんだとさ」
「そうなんだ…………じゃあ、早速いってくるね!」
そう言って紗弥は、ベッドに飛び込んだ。
俺も行くか。
俺は布団を敷いて寝た。
俺が目を覚ましたときには、朝になっていた。
失敗することもあるのか。
そう思いながら、俺はスマホの電源を入れて、時間を見た。
7時5分。
少し早いが起きるか。
「おはよぅ……」
横から紗弥が言ってきた。
「おはよう。……お前は行けたか?」
「ふぁ~……行けなかったよ……」
「そうか……」
どうしたんだ?
今日の夜、もう一度やってみるか。
俺は部屋を出て洗面所にむかった。




