落ちてきた
今回は色々聞けたし、良しとするか。
ベッドの上を見ると、紗弥はまだ寝ているようだった。
少し早く起きてしまった。
顔洗いにいこう。
俺は部屋から出て、洗面所にむかった。
顔を洗い、歯磨きをしてから俺は部屋に戻ろうと階段のしたまで来たとき、紗弥が2階から降りてこようとしていた。
「おはよう」
俺がそういうと紗弥は、
「おはよう……うわーっ!!」
途中で階段を踏み外して、前屈みで落ちてきた。
家中に大きな音が響き渡った。
すると、母さんと兄貴が慌ててこちらへ来た。
「どうしたんだ!朝から…………そうか紗弥は輝のことが……これじゃ諦めるしかないな」
は?
どういう意味だ?…………!
そういう意味か!
「兄貴、それは誤解だ!」
俺がそういうと、兄貴は、
「そうだったのか!じゃあ俺にはまだチャンスがあるってわけか。よかった」
なにもよくねぇよ。
それより左手が凄く痛い。
そんなこと思いながら上をみると、恵がいた。
「私のお兄ちゃんが…………お姉ちゃんに……盗られた……」
「それも違う、誤解だ!」
しかも今、私のお兄ちゃんとかいわなかったか?
いや今はそれどころじゃない。
「紗弥、早く退いてくれ!」
「あっ、ごめん。軽く気絶してたかも」
軽く気絶!?
大丈夫なのか?
いやそれより俺だ。
とりあえず紗弥は退いてくれた。
「いてぇ……」
手を打ったかもな。
まあすぐに治るだろう。
それにしても、
「腹減ったー」




