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俺の従兄弟は俺です  作者: 氷瀬 豊
一章 ~一学期~
32/73

英語は嫌いだ


チャイムが鳴り

「最初の授業が英語って…………」


最悪だ。

せめて社会ならよかったのに……

俺は英語が一番苦手だ。

テストは最高40点。

基本的には20点。

日本で暮らすのに、英語は必要なのか?

そう思った人もいるだろう。

俺がそう思ってるし。

なんか黒板にかいてあるけど意味がわからない。

頑張って読んでみる。

あいむごーいんぐとぅびじっといん京都?

ゴーとビジットってどっちも動詞ってやつじゃなかったか?

間違い探しか?

「奥多君、これを和訳して」


英語の中村先生が俺を見て言った。

「……私は……京都に訪れます?」


「going to は?」


「えーっと…………」


「~するつもり。だからI'm going to visit in Kyoto .は、私は京都に訪れるつもりです、と和訳する。分かった?」


「はい…………」


英語は嫌いだ。

俺はそう思いながら、眠った。

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