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俺の従兄弟は俺です  作者: 氷瀬 豊
一章 ~一学期~
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二度と言わないから!

その後はなにも話さずに家に帰った。

「ただいまー」


「おかえり~♪」


恵がリビングから出てきて抱きつこうとしたので、

さっとよける。そのまま恵は紗弥に抱きつく。

何か最近恵が進化してるような気がする……

「あっ、お姉ちゃんごめん!!」


慌てて恵は紗弥から離れた。

「別にいいよ。なんか抵抗感が余りなかったのは、気になるけど」


「それより母さんは?」


「出掛けたみたい」


「兄貴は? もう帰ってきてもいいだろう?」


「帰ってきてないよ。どうせならもう帰ってこなくていい」


「酷いよ…………そこまで言わなくも……」


「「えっ」」


玄関に兄貴がいた。

いつ帰ってきたんだ?

いやそれより、今の話聞いてたのか?

「じょ、冗談だよ。そ、そんなこと思ってないよ。本当にそんなこと思うわけ……」


慌てて恵は言った。

「じゃあ、お兄ちゃん大好き♪っていってくれたら信じる!」


「何でそうなるの!?」


「お詫びだよ……あんなこと言われて俺の心は…………」


絶対嘘だな。

笑顔だし……まさかわざと言ったのか?

こうなることを予想して?

兄貴、そんなに頭の回転速かったっけ?

テストは、ギリギリ追試は免れる点数ばかり。

ん?まさか……

「兄貴、テストってどうしてる?」


「えーっと、必要なところだけかいて後は寝てる! 追試は受けたくないからな」


なんてやつだ。

宝の持ち腐れとはこの事か。

勉強できるのにしないなんて。

まぁいいか。

「それよりもいってくれるよな?」


「他にしてほしいこととかないの?」


「今日は一緒に寝るとか?」


「お兄ちゃん大好き!これでいい?」


「不意打ちとは卑怯な。ちゃんと聞けなかった…………」


「二度と言わないから!」


そう言って恵はリビングに戻っていった。



題名が恵のセリフってはじめてです。

明日も更新するので宜しくです。

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