従兄弟です
今日は紗弥の初登校日なので、俺たち二人は一緒に登校していた。
ちなみに恵はまだ家にいる。
というか寝ている。
学校までは徒歩五分なのでギリギリまで寝る。
恵が入学したときから言っていた。
校門の近くまでいくと、弘喜が声をかけてきた。
「輝弥ー」
「弘喜か…………どうした?」
「恵ちゃんもいっしょ…………ってあれ?恵ちゃん小さくなってないか?」
そう言って弘喜が前にきて、紗弥の顔を見ると、ようやく恵じゃないことに気づき、
「あっ、すいません人違いでした」
と、慌てて頭を下げて謝った。
「気にしてないですから顔をあげてください」
「えっ……あっ、はい。はじめまして、神城 弘喜と言います。ところで、輝弥とはどういう……」
「従兄弟です」
「なるほど。だから一緒にいたんですね」
弘喜は納得したように、首を縦に振っていた。
俺と弘喜は教室に、紗弥は職員室にむかった。
教室にいく道中、弘喜が話しかけてきた。
「輝弥、明日になればわかるってこの事だったのか?」
「あぁ」
「それにしても、あの娘小さかったな。いくつなんだ?」
「年は同じだぞ」
「なんだって!?」
そこまで驚くか?まぁ少し小さいけどな。
「あと、そういうことはあいつの前では言うなよ背とか気にしてるからな」
「わかった」
俺はそう言って、教室に入った。




