部屋はどうするんだ?
部屋はどうするんだろう?
まぁ母さんに聞けばいいか。
「母さん、それよりこいつの部屋は?」
「他に部屋はないし…………輝の部屋を相部屋として使うしかないわねぇ」
「でもベッドはひとつしかないけど……」
この家には敷き布団というものがない。
どうするんだろう?
「二人でいっしょに使えばいいだけでしょ?」
「はぁ!?」
二人でいっしょの部屋を使うのは別にいいが、
いっしょに寝るのにはさすがに抵抗がある。
一応女だし……
すると紗弥が、
「俺は別にいいけど」
と、言った。
それにたいして俺が紗弥に、
「立場が逆だったら?」
と、問いかけた。
「ちょっと抵抗あるな…………」
「だろ?」
「じゃあ、どうするの?」
「「……………………」」
俺たちが、考えていると兄貴が、
「紗弥、俺の部屋で寝るか!」
と怪しい笑みを浮かべ言ってきた。
なので紗弥は、
「だまれ変態」
と、一言言った。
「そんなふうにいわなくても…………」
といっているが、無視する。
「じゃ、じゃあ、お兄ちゃん私の部屋に…………」
と、顔を真っ赤にした恵が…………って、えっ?
絶対なんかあるよね?
怖かったので、
「遠慮しとくよ……」
と、やんわり断っておく。
前々から思っていたが、恵はたまに変なことを言ったりすることがあった。
最近の話では、同じく顔を真っ赤にして、
「お兄ちゃん、い、いっしょにお風呂入ろう……」
とか危ないことをよく言ってたり…………
勿論これも断ったよ。
兄貴ならたぶん、すぐにでも入るだろうけど、
俺は断ったよ。
「仕方ない、最初の案でいくしかないな……」
「そうだな」
結局、俺の部屋で二人とも寝ることになった。




