第50話 制服変更
実話を元にしています。
「今度制服が変わるんだって」女子が騒いでいる。
僕も女子だから仲間に入って話を聞いてみる。
「スカートで無くても良いんだって」
ん!スカート廃止ですか。それは大胆な。
「スカートかスラックスを選べるんだって」
なんだそういう事か。それなら分かる。冬は寒いもんね。
「セクシャルマイノリティの子がスカートを履きたくなければスラックスを選べるんだって」
みんなが一斉にこっちを見る。
「スカートを止めてスラックスにする?」
「スカートは恥ずかしいって言ってたもんね」
「僕はもうスカートに慣れたからね」
「なんだ、そうかぁ」
そわそわして嬉しそうな女子がいる。
ひょっとして、スカートが嫌だったのかな?
「でも上はブラウスでしょ。リボンも付けないといけないんだから、中途半端よね」
「そうかぁ」道理だな。
「男子もスカート履いて良いのかな?」
「履きたいの?」
あーあ、迂闊な奴がまた一人。
「女子の制服を全部着ればスカート履けるのよ。いらっしゃい」
連れてかれた。それにしても色んなサイズの制服をどこに用意しているのかな。
「また、女子が一人増えました」戻って来た。
恥ずかしそうだし、胸を隠してる。
下着からフルに着せられたな。
先生が来てHRが始まった。
「来月から女子はスカートではなくてスラックスでも良くなる」連絡がされた。
「センセー。男子のスカートは駄目なんですか?」
「ん。今でも女子の制服を着ればスカート可だぞ」
「着る?」
「いや、スカートだけなら涼しそうだけど、ブラウスやブラは暑そうだから、やめとく」「チッ」
「あれ、女子の制服を着てる子が増えてるな」
「田中君でーす」
「ぼ、僕は着たくないのに…」
田中が後ろの席の女子から胸を弄られている。
「気持ち良いよね。どうだどうだ」
「もう…どうでもいいや」
いいのか?
「せんせー。スラックスを履いたら、ブラウスじゃなくてワイシャツでも良いんですか?」「うーん。一応スラックスだけ変更と聞いているからな」
ぶー。
不満そうな声が。
「せんせー。髪の長さはどうなんですか?」
「ああ。肩を過ぎたら切り揃える事。またはお下げにする事。リボンは黒か青な」
「それは女子の規則では?」
「男子も、この規則を守るなら良いそうだ」
「うーん」
この学校は男子を女子にしたいのかな?
このクラスだけかも。
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