第40話 スカート
実体験を元にしています。
「ねぇ、セーラー服着てみない?」
いきなり言われてセーラー服を突き出された。
「何でいきなり?」
「ただ、着せてみたかっただけ」
「でも、うちの学校の制服じゃ無いよね」
「うん。従姉妹の服。スカート履いているんだから良いよね」
どうしても着せたいらしい。
「スカートも好きで履いているわけじゃ無いけど」
「でもスカート履くの好きでしょ?」
「好きじゃ無いよ」
「うそ」
「何でそう思うの?」
「だって、健康診断の次の日、嬉しそうに履いて来たじゃない?」
「嬉しくはなかったよ」
「でもにこにこして履いて来た」
「あれは嫌な時の顔なの」
「笑ってたじゃない?」
なかなかしつこい。
でも、スカートを履き慣れてくると、ストッキングを履かないと夏は涼しい。
冬は思いっきり寒いが。
そんな事を言ったらセーラー服を着せられる事になるので黙っていた。
セーラー服は肩が暑い。
まだまだ寒い季節ではないので暑いと分かっているセーラー服は着たくない。
着せたがっている理由もただの着せ替えだから着る必要はない。
ぐずぐず言っていたら陽子達に取り押さえられた。
脱がせられて着せられる。
ボックスプリーツから、車ひだのプリーツスカートに履き替えさせられた。
なんか「ざ・女の子」という感じだ。
何か恥ずかしい。「女の子」の鎧を着ている感じがする。
この服を着ていたら普通の男の子でも女の子の気分がするんじゃないか?
しかも、当然下着も女の子だから、何か落ち着かない。
落ち着いたら駄目だろという気持ちもする。
しばらくしたら「もう、勘弁してあげる」と言われた。
セーラーのスカーフをほどいてもらう。襟からシュルッという音ともに抜き取られる。
胸当てを外して横のファスナーを上げて脱ぐ。
スカートの上に付いている汗を吸う肌着を脱ぐ。
女の子の服に自分の汗が染みている。
なんか変な気がする。
女装が好きになる人というのはこの気分が好きなのかな。
しかし、スカートというのは足にまとわりついてバサバサという感じで、スースーはしないなぁ。
しかも、プリーツの裏側に足が当たってくすぐったい。
太ももにプリーツが当たってごそごそする。
生地が厚いと足をくすぐられる感じが強い。
どうも、スカートの足に当たる感じには慣れられそうもない。
タイトスカートなら、足に当たる感じもタイトなので、足の動きを制限される感じに慣れにくい。
スカートというのは見栄えなのかな。
スリップを着るとスカートの当たりはやわらぐが、窮屈になる。
まぁ、スカートは女性の着るものなので、子供の時から着ていると慣れるのかも知れない。
拙い文章を読んでくれてありがとうございます。




