78話 ちょい改心とランディス
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庭まで引きずったカイルに水魔法を浴びせて、起こす。
「ブハァッッッ!! な、なんだ!? 洪水か!?」
いきなり水を浴びたカイルは飛び起きる。
「ランディスってやつに苦戦して、やけ酒とはいいご身分だな。悔しくないのか?」
「だって、あの時は魔法とスキル封じてたし、あいつのスキルずるだし、本気出したらあんなやつ...」
男のくせに女々しく、ブツブツと言い訳を言っているカイルに腹が立つ。
「お前は魔族と相手した時も同じ事を言うのか? 」
そう言うとカイルは黙りこくる。
「確かにお前は強くなったさ。でもな、まだ調子に乗れるような立場じゃないだろ? 息抜きは大事だが程々にしとけ」
「すまねぇ」
俺の言いたいことが分かったのか、カイルは謝る。
説教はあまりしたくないのでここまでにして、カイルにもさっき女性陣に話した内容を伝える。
「え!?マジか!? 魔王と会うなんて正気かよ!」
失礼な。
「大マジだ。他のみんなは少しでもLv上げる為にグランゼル荒野に行ったが、カイルはどうするんだ?」
さすがにここで変な事を言ったら、チョップしてやろうと思っていたが
「俺も行くぜ。強くなって、カイル様凄いですってキャーキャーされるんだ」
全くもって不健全な理由だが、やる気になったのなら何も言うまい。
「ってか俺、上の服どうしたんだ!?着替えてくるわ!」
そういえば上半身裸で踊ってたっけ。カイルは急いで家に戻っていく。
俺は魔王に会うという事を王にだけは伝えておこうと思い、王城へ訪れると門にいた2人の騎士は「お疲れ様です!英雄様!」といって通してくれた。
門を抜け王城に入ると、ユーリッドが待機していた。
「英雄殿お疲れ様です!先程は手合わせして頂きありがとうございました。して、ご用件はなんでしょうか?」
「えーっと出迎えてくれて嬉しいけど、いつもここにいるの?」
気になり聞いてみる。
「いえ、私は今から街をパトロールしようとした所です」
近衛騎士なのに王の傍にいなくて大丈夫なのか。
「なるほどな。王達に会いたいんだが、どこにいるかわかるか?」
結局、ユーリッドに案内してもらって王の間へと辿り着く。
ユーリッドに礼を言って中に入る。
「どうしたんだ? もしや2回目の訓練が待ち遠しくて聞きに来たのか?」
入るや否やデノンハウザーに茶化される。
「ちげーよ。明日魔王と会う事になったから、もし戦闘が始まって人間領にまで影響するような事があったら、避難して欲しいって言いに来ただけだ」
俺の言葉に王の間が一瞬静寂に包まれる。
王達はお互い目を合わせた後、「えぇぇぇぇー!」と驚く。
獣人代表王ハイゼルだけは目を見開いただけだったが。
その後も色々と質問攻めされて、1時間後ようやく解放された。
王の間を逃げるように出た俺は気絶させたレテの事が気になり、通りかかった騎士に場所を聞いて、救護室へとやってきた。
そこには、ベッドに座っているレテと、傍にはスイエル、ジン、そして知らない大男がいた。
「ギマン! どうしたんじゃ? わらわに会いに来てくれたのか?」
俺を見つけたスイエルが嬉しそうに近づいてきた。
「いや、あれからレテの様子どうかなと思って見に来ただけだ」
そう言うと、スイエルはしょぼんとした。
えっ、何か悪いことした?俺がどうしようと困惑していると
「ハッハッハッ! スイエル殿のこんな姿見れるなんて思いもしなかった! 英雄殿初めまして! 俺はランディスって言います。カイル殿にみっちりしご扱かれました」
知らない大男が大声で話しかけてきた。
「ランディス、お主はホントにうるさいのう。もう少し音量を下げろと言っておるだろう」
「と言われても、これが俺の普通の声量なので諦めてください!」
この男が4強の最後の1人ランディスか。
《神の瞳》で確認すると、Lvは230と4強の中で2番目に高く、ステータスはカイルと同系統のHPと攻撃、防御が高い。
スキルは《忍耐》と《肩代わり》、《闘魂》の3つを持っていた。
《忍耐》は3分間防御を10倍にする能力で、《肩代わり》は半径3メートルのパーティーメンバーのダメージを代わりに受ける能力。最後に《闘魂》が、己を鼓舞する事で、ダメージを30%軽減してくれるといったスキルだ。
いかにもタンクって感じのスキル構成だな。確かにこの相手にスキルと魔法なしのガチンコで殴り合いをしたら苦戦するのは当たり前だな。
俺はカイルにお灸を据えてくれた事をランディスに感謝して、レテから謝られ、「気にするな」と言った。
その後軽い雑談をして、俺は救護室を出た。
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