134話 魔力偽証と振り分け
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「魔王とやり合うのはわかったが、ワイズウェインの《魔力探知》をどうやって掻い潜るつもりだ? 俺達が魔王と戦ってる最中にでも乱入されたらそれこそ終わりだぞ」
実際それで俺は一度を居場所がバレてるからな。
「その事に関してはゲーテが手を打つわ。私少し喋り疲れちゃったから説明は任せるわゲーテ」
こ、この女...。喋り疲れたからと言って紅茶を飲み出すアリステラに少しイラついたが、取り敢えず今は抑えよう。
「畏まりました。私のスキルの中には《魔力偽装》というものがありまして、魔力を消すのではなく、偽装するといったスキルです」
五将血鬼の中での一番まともな男ゲーテが丁寧に説明してくれる。
「偽装するのはいいが、偽装した状態で魔力を使ったらどうなるんだ?偽装は解除されるのか?」
「流石はギマンさんですね。このスキルの話をしてもうそこまでの質問が出るとは驚きです。私が検証してみた結果、偽装した状態で魔力を使っても偽装は解除されません。但し、偽装できる時間は二時間です。その間にまた私がかけ直せば元通りですが」
ゲーテに褒められたのはさておき、その条件なら二時間以内に魔王を倒せばワイズウェインの《魔力探知》には引っかからないと言うことか。
「わかった。丁寧な説明ありがとな。どこぞの誰かは疲れたとか言ってるけどな」
アリステラに聞こえるように皮肉を言ったつもりだったが、当の本人は優雅に紅茶を飲んでいて全く気にしていない様子だった。
「アリステラ様、説明終わりました。ギマンさんも納得したようです」
「あら随分と早かったのね。何かと文句言ってる人だからもっと時間がかかると思ってたけれど」
こいつさっきの皮肉結構気にしてたなコノヤロウ。誰が文句が多いだよ。俺はただ作戦の穴を見つけて、大丈夫なのかと言っただけだろうに。
「それじゃあ今から誰がどの魔王を相手にするのか振り分けるわねー」
クラスの班決めをするテンションで言うアリステラに待ったをかける。
「ちょっと待て」
「まだ何か文句があるのかしら?」
「俺達全員で魔王と戦うんじゃないのかよ」
「え?そんなことしてたら時間と効率の無駄じゃない。大丈夫よ、ちゃんとギリギリ倒せないように調整しておいたから」
こ、こいつ...しかもギリギリ倒せない調整ってダメじゃねぇかよ!
「倒せる相手を倒したって成長なんかしないでしょ?」
俺が言おうとしたことに対して先回りして答え言いやがって...。
「はぁ、分かったよ。もうこうなった以上好きにしろ」
「フフッ。最初から潔くそうしてたらいいのに」
誰が魔神と戦う前に魔王を倒そうなんて提案を潔く受けると思ってんだよ。
俺が心の中でグチグチ言っているとアリステラは事前に決めていたのか振り分けを発表する。
「まずカイル、プリシラ、アザミ、ゲーテは序列15位『牛怪天』 牛頭鬼 アステリオス。カオリ、ヘクター、リーシャ、シャーリーは
序列12位 『鴉境天』 鴉天狗 クラマ=カルラ。ギマンは序列10位 『執騎天』 首無し騎士 ベルナルド=アパチッキね」
この振り分けに俺はすかさず手を上げる。
「さっきの潔さはどこへいったのかしら?」
「魔王を相手にするのは分かったけど、何で俺だけサシで魔王と相手しなきゃいけねーんだよ!」
他のみんなは四人がかりなのに対して俺は一人。さすがにこれは待ったをかけるのは当然だろう。
「それは魔王の配下の問題ね。アステリオスとクラマ=カルラは幹部と部下も多いから四人がかりだけど、ベルナルド=アパチッキは幹部と部下もいないもの。それに私も後ろについててあげるから。手助けはしないけどね?」
手助けしないならこいついる意味あんのかよ...。
「はぁもうわかった。最後に一つだけ質問だ。お前はレベル上げしなくてもいいのかよ?」
さすがのアリステラも魔神よりは格下だろうに全く強くなろうとする気がない。
「私の場合はこれ以上レベルを上げようとするものなら、序列1位と2位の魔王か魔神達を相手にしないと上がらないからよ。魔王にはそういう呪いがかけられているのよ」
こいつの説明不足をどうにかして欲しいと思う今日この頃だった。
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