127話 蜃気楼と決着
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スバルの宝剣デュランダルから放たれた炎が親羊の体毛へと燃え移る。すぐさま燃えた体毛を切り離したが、滅殺の炎はその体毛を燃やし尽くすとすぐさま、親羊へと向かっていき対象を消滅するまで絶対に消える事はない。
そのまま親羊は滅殺の炎に飲み込まれて消滅していった。
「や、やりましたーー!!!!」
「よくやったなスバル!」
「素晴らしいですスバルさん!」
スバルは魔力を使い果たしたのか、その場に仰向けで倒れる。そこにカオリとリーシャが駆けつける。
「でも僕の前方に攻撃してたけどあれは何だったんですかね?」
スバルは最後、親羊が自分の前方に攻撃を集中させていた意図がわからなかった。
「それは私の複合魔法の《蜃気楼》ですよ!簡単に言うと遠くのものが近くに見えるようにするんです!だからあの親羊ちゃんはスバルさんの前方を攻撃したんです!」
リーシャはどこか誇らしげに胸を張りながら熱弁する。
カオリとリーシャの防御の為の魔法攻撃はこの《蜃気楼》を発動させる為でもあった。
「リーシャ熱弁するのはいいが、今は洞窟にいる者とここにいる者を運んでからにしよう」
「それもそうですね!」
「僕も手伝いますよ!」
「スバルはいい。魔力が尽きて立ち上がる事すら難しいだろ?後は私達がやるから」
「す、すいません。お願いします」
スバルは宝剣デュランダルにほぼほぼ魔力を注ぎ込んで、カオリの言う通り、体に力が全く入らない状態だった。
親羊が消滅した同時刻。
「もうすぐカイル殿のスキルが切れる!一体でも多く減らすのだ!!!」
仔羊達は親羊を失っても尚、一度下された命令の為に動きを止めることはなかった。
ランディス達が必死に仔羊達を倒してはいっているものの、たったの10秒では10体が限界だった。
残りの90体が《金剛》のスキルが切れたカイルへと襲いかかる。
(わりぃな。そんなに時間稼げなかった。後は任せたぞ)
「カイル殿ーーー!!!!」
ランディスが叫び、他の皆も助からないと諦めた時、90体の仔羊達が宙に舞い、一体も残らずに切り刻まれていった。
「は?」とその光景を見た者達は唖然とした。
「よくやったなカイル。親羊は仕留めたから救援に来たぞ」
「あら私達の出番はなさそうね」
「カイルーー!お前はやっぱり漢だぁぁ!感動したぜ!」
そこにはギマン、アリステラ、プリシラの姿があった。
「皆もよくやってくれた!他の所も全部倒したから動けるものは着いてきてくれ!動けないものは俺達が運ぶ!親羊は向こうのチームがちゃんと倒した!最後の訓練は成功だ!」
自分達があんなに苦労して止めてた仔羊達をたった一瞬で倒してしまったギマンに驚きはしたが、それよりも戦いが終わった事による喜びと疲労がどっと来た。
その場で喝采を上げながら、抱き合ったり、涙しているものまでいた。
「洞窟にいた者達はもうすでに王の間へと転移させました。後は貴方達だけです」
「ヘクター、その前にちゃんと褒めないと。よく頑張ったわね凄いわ」
「私も見ていてハラハラしましたが、最後は素晴らしかったです。感服しました」
「私はちゃんと勝算を見込んで親羊へと挑戦させたから当然の結果だ」
「その割には転移の準備めちゃくちゃしてたじゃな〜い」
「そ、そんな事はない!」
「ヘクター殿はたまに可愛い所がありますよね」
カオリ達の前に現れたヘクター、シャーリー、ゲーテ。
「それでもう一つのチームはどうなった?仔羊がこっちに来てたということはかなり危ない状況ではないのか?」
「貴方の言う通り、かなり危ない状況だったけど、幸い死人は出てないわ。貴方達が親羊を倒した瞬間にここにいないメンバーが救援に行ったから大丈夫よ。貴方達のリーダーも来てるわよ」
「ギマンが!?それなら安心だな」
ギマンを信頼しているカオリはその言葉を聞いただけで安心する。
こうして魔族人族合同訓練初日は大成功という形で終わった。
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