126話 崩壊と滅殺の炎
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仔羊を抑えていたチームは遂に牙城が崩れ、何体か親羊の元へと向かわせてしまっていた。
「はぁ、はぁ、どうしますかカイル殿。何とか抜かれた穴は塞ぎましたが、皆限界です」
4強の1人ランディスは各地に向かってはスキル《肩代わり》を使って他の者のダメージを自分へと受けていたので、正直にいっていつ倒れてもおかしくはなかった。
「ランディス、あれを使う。俺の盾も頑張ってくれたが壊れた。皆が限界なのは知ってる。だからもう使うしかない」
「し、しかし!あれはほとんど死にに行くようなものですよ!親羊のチームがあとどれくらいで倒すかも分からないのに、そもそも敗走している可能性だって...」
ランディスがこんなに自分達が頑張っているのに、親羊のチームは何をしてるんだと言いたげな言葉を吐いた時、カイルから殴られる。
「味方を信じない奴がいるか!聞こえてくるだろ!?雷みたいな音がそして地響きが!あいつらも俺らと一緒で必死に戦ってんだよ!俺達が折れてどうする!」
そのカイルの言葉は戦場全体に響き、ランディスのような考えを少しでも抱いていた者は歯を食いしばり、最後の力を振り絞り、雄叫びを上げながら防衛に向かう。
「申し訳ありませんでした!わかりました!必ずこの死地を切り抜けましょう!」
目が覚めたのかランディスは殴られた所が赤く腫れていたが、持ち場に戻っていく。
「皆にはあぁは言ったが長くは持ちそうにないぞ。カオリ、リーシャ、アザミ信じてるぞ。《死と踊る》!!《金剛》!!」
カイルは最後の隠し玉として、スキル《死と踊る》を発動して半径30m以内の仔羊達のヘイトを自分だけに集める。
それまで他の参加者達に攻撃していた仔羊達が方向転換してカイルへと颯爽する。100体を超える仔羊達がカイルの方へと集まったところで、スキル《金剛》を発動し、10秒間だけ無敵状態へとなる。
その隙に手が空いた者はカイルの方へと集まっている仔羊に向かって攻撃する。この作戦はカイルの《金剛》が切れる10秒以内にどれだけ仔羊を倒せるかが鍵になる。もし、全く倒せなかったら、カイルはそのまま押し潰されて死んでしまうだろう。
だから、他の参加者は必死になって自分達の為に囮になったカイルを救おうと一体でも多く、仔羊達を倒していく。
「リーシャ!スバルが成功させた!だが、親羊の狙いが変わった!サポートするぞ!」
「わかりました!」
スバルの宝剣デュランダルが炎を上げた瞬間、親羊は危険を察知したのか、スバルに向かっていく。
「え!?ジンさん!セラフィム様!ティターニア様!アザミさん!?」
スバルは集中していて、さっきまでの攻防を見ていなかった為、自分の為に犠牲になった者達を見て動揺していた。
「スバル!そっちに親羊が向かってる!私とリーシャがサポートするから撃て!」
「スバルさん!私達が絶対守るから倒しちゃってください!」
カオリとリーシャの言葉に今は皆の心配をするより、自分に向かって来ている親羊を倒す方が先だと、頭を切り替え宝剣デュランダルを握りなおす。
「止まれ!《暴風龍》!」
カオリの放った嵐の龍が親羊へと襲いかかるが、ダメージを受けながらも見向きもしない。
「止まりなさい!《羅生門》改×3です!!」
仔羊の突進や角砲なら楽に止めた《羅生門》改が三つ親羊の前に展開されるが、その巨体と仔羊とは比べ物にならない威力の角砲で破壊していく。
カオリ、リーシャの二人の防衛を突破し、一番の脅威であるスバルを目前にした親羊は体内に溜めていた電気を前方のスバルだけに向かって放つ。
放った後もその巨体ながらも跳躍して、踏み潰した。
地面が割れ、スバルの居たところは酷い有り様になっていた。
親羊は一番の脅威が去ったとニヤリと笑ったが、自身の目の前から炎が上がった事に意味がわからなかった。
「《滅殺の炎》!!!」
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