119話 羊狩りとレベル上げ
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仔羊の群れ庭へとやって来た訓練参加者達は、各々事前に立てた作戦通りに動き、五将血鬼のサポートもあり、順調に仲間を呼ばせずに仕留めていく。
最初は羊を倒せた事で喜んでいたが、3時間ぶっ通しで狩り続けて、今では作業のように成り果てていた。
アリステラがここを最初の訓練場所に選んだ理由は分からないが、理由の一つとして悪魔公の仔羊の経験値がレベル以上に高い事だ。
それに仲間を呼ぶ以外のアクションは慣れてしまえば簡単に狩れる事もあるだろう。
3時間もぶっ通しで狩っているのに、誰も休憩したいなどと言わないのは、自分が強くなっているのを実感出来ているからだ。
「レベルもだいぶ上がり動きも良くなりましたね。ここからは皆様だけで羊を仕留めてください。私は何かあった時の為にちゃんと見ていますから」
ヘクターは自身のチームのメンバーを見て、自分がおらずとも充分に倒せると見込んだ。
「わかったわ。最初は後ろから刺されるんじゃないかと思ってたけど、いいサポートするじゃない。感謝してるわ」
「酷い動きをしたら、後ろから刺しますから安心してください」
一緒に戦ったおかげなのか、険悪な空気だったティターニアとヘクターは冗談を言い合えるまでの仲になっていた。
周りの参加者も魔族との共闘に不安や疑いの感情を持っていたが、今ではそう感じるものも少ないだろう。
他のチームの五将血鬼も後は、自分達がいなくても倒せると判断したのか、4人は集まり、互いのチームの羊狩りを見ながら話し合っていた。
「どうヘクター、人類も結構やるものでしょ? 確かに私達は魔族だけど、種族が違うだけで言葉は通じるし、話し合えば分かりあえるのよ」
「私は別に人類を差別している訳ではない。何もしていないのに大きな事を言う弱者が嫌いなだけだ。まぁ確かにここにいる人類は多少やるようだが...」
「おっ!照れてるなヘクター!可愛いところもあるじゃねーか!うりうりー!」
「プリシラさん、ヘクターさんの珍しい反応を見れて嬉しいのはわかりますが、あまりやりすぎるのは...」
プリシラがヘクターの頬をつつくのをゲーテが止めようとしたが、ヘクターがつついている指を掴み、プリシラを睨みつける。
「プリシラ、あまり調子に乗るなよ。見たところ私のチームの方が羊を狩るスピードが早いようだが、あっそうか、脳が筋肉で出来ているから作戦もクソもないか」
「おい!誰が脳筋だ!いいだろう!次どっちのチームが羊を狩るのが早いか勝負しようぜ!負けたら土下座な!おいカイル!漢見せろやぁぁ!」
「別にいいけど負けるチームは目に見えてる。カオリさんペースをあげてください」
3時間もぶっ通しで狩っている人間に対して、言う言葉ではないが、2人は各チームのリーダーに檄を飛ばす。
「はぁ...ヘクターってアリステラ様の前だけ真面目ぶって、中身は子供なのよねぇ。ゲーテ、貴方も勝負に入らないの?」
「いえいえ、自分はチーム一人一人の成長度合いをしっかり見たいので、遠慮しておきます。人類の皆さんもかなり成長されましたから、個人的の感想としては嬉しいです」
「大人ねぇ。私の所もかなり成長したけど、一番恐ろしいのはアザミって子が前線にいるだけでチームの士気がとんでもないのよね。まぁ強さもかなりのものだけどね」
お互いに思うとこは違うが、人類を認めている事は全員同じ意見だった。
そうして、6時間ぶっ通しで羊を狩り続け、バラつきはあるが、平均200ほどレベルを上げることに成功し、魔族合同の訓練初日は大成功に終わった。
ちなみに勝負はプリシラが負けて潔く土下座していた。
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