114話 魔術師の意地とギリギリの攻防
お読み下さりありがとうございます!
「《羅生門改》です!!」
リーシャは羊の《角砲》を独自に改造した通常の《羅生門》よりも強固な壁を形成して受け止める。
リーシャのチームは主に魔術師が多く、羊の攻撃を引きつけるタンク役がおらず、リーシャが魔法による防御をして他の皆が攻撃魔法を放っているが羊には効いているのか定かであった。
「リーシャ殿!儂らの魔法ではあの羊に全くダメージを与えられていないらしい!儂らが防御魔法で羊の攻撃を受けもつからリーシャ殿は複合魔法の準備をしてもらいたい」
勇者パーティの一人、賢者ノーチラスは皆の為に必死に魔法を展開するリーシャに話しかける。
「それでは皆さんに危険が及ぶかもしれません!私はまだ大丈夫なので!」
「リーシャ様。怪我人が出れば私のスキルで手当てしますのでここはどうかノーチラス達と私に任せてください」
リーシャがノーチラスの提案を断ろうとした時、もう一人の勇者パーティ、聖女イリスが割って入ってきた。
「ぐぬぬぬ...わかりました!なるべく早くしますので無事でいてくださいね!皆でこの訓練を乗り越えましょう」
考え抜いた結果、リーシャは複合魔法の準備の為に、目を瞑り体内で魔力で練り始めた。
「儂の孫のような年齢なのに、優しくて勇敢だ。でも頼ってばかりではいられないな。皆、ありったけの魔力で防御魔法を展開だ!英雄殿ばかりに頼ってばかりではダメだ!魔術師の意地を見せるのだ!」
「そうですね。私も勇者パーティの一員、そして聖女として戦います。怪我をしたものは私の近くに来てください!傷を癒します!」
リーシャのチームも覚悟を決めて仔羊と対峙する。
「《高圧粉砕》!!」
「メェェ〜!!」
「長くは押さつけておられん!早く叩くのじゃ!」
スイエルの《重力魔法》で仔羊を押さえつける。仔羊はその重力を受け、苦しそうに鳴く。
「《斬撃》!!」「《光線裂破》!」
デノンハウザーとセラフィムはスキルを使い、攻撃系のスキルが無いものは自身の武器で仔羊を攻撃する。
「こいつ硬すぎだ。俺の刃が通らない」
「ダイヤモンドを殴ってるみたい」
四強の二人、ジンとレテは仔羊の防御力の高さに飽き飽きしていた。
ギマンが担当していたチームは、スイエルを軸に仔羊へと戦っているが、依然突破口が見えずにいた。
「まずい!もう動き出す!」
攻撃を受けて苛立ったのか、仔羊は押さえつけられている状態から暴れだし、強引に《重力魔法》から抜け出した。
「またあの角が飛んできます!逃げてください皆さん!」
ユーリッドは怒った仔羊が角を飛ばしてくる動作を見極めて、皆に注意する。
「僕のデュランダルなら絶対に折れないから受け止められる!皆早く避難して!」
避難し遅れた参加者へ仔羊が角を発射する。それを勇者スバルが宝剣デュランダルで受け止めようとするが、確かに剣は絶対に折れないが、受け止めた本人が無事じゃない。
「勇者様!何をしてるんですか!?パーシヴァル頼む!」
「あぁもう人使いが荒いなぁ。《位置替え》!」
勇者スバルの剣と角がぶつかる寸前でユーリッドがパーシヴァルに指示を出して、《位置替え》のスキルを発動する。
仔羊と勇者スバルの位置を入れ替え、自身の角に刺された仔羊は「メェェ〜!」と鳴き出し、さらに怒り出す。
「スバル!勝手に判断するのはやめろ!死にたいのか!」
勝手な行動をしたスバルにデノンハウザーが叱る。
「ごめんなさい!でも助けたくて...」
「反省は後にするのじゃ!早くこの羊を仕留めるのじゃ!」
スイエルチームは危ない所もあるが徐々に仔羊へとダメージを与えていく。
「ね?まだ早いでしょ。見届けましょう」
シャーリーはそう言ってヘクターをなだめる。
「わかった。だがこの仔羊は追い込んでからが本当の始まりだけどな」
「本当意地が悪いよね〜アリステラ様も」
五将血鬼のメンバーは主の悪口ともいえるシャーリーの言葉に誰も否定はしなかった。
✩皆様にお願い✩
ページ下部にある★★★★★マークの所を1〜5まで評価して欲しいですm(*_ _)m
執筆の励みになります!!
【ブックマーク】【感想】もお待ちしております。




