112話 必中と秒数管理
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クソっ! 無茶苦茶なスキル持ってんなこいつら!
魔法が無効化された事により、物理攻撃主体にしてみたものの、1番右の犬の顔が吠えたら、弾き返された。
なにより素の防御力も高い。一体レベルいくつあんだこいつ。
そして最も厄介なのが、真ん中の奴が吠えると必ずといっていい程、冥府の番犬が攻撃が当たる。
かわそうとしても、何か見えない力で動きを制限されたかのように体の自由を奪われる。
今のところ何とか受け止めたり、相殺してはいるが、攻撃力も桁違いだ。あと数回受ければまともにくらってしまうだろう。
だが、これまでの攻防で分かったことがある。恐らく三つの頭に一つずつスキルを持っている。
左の頭は魔法を消すか無効化する、右の頭は物理攻撃を無効化か弾き返す、真ん中の頭は恐らく攻撃の必中化だろう。
唯一の救いは、冥府の番犬が近距離攻撃しかしてこず、スキルのクールタイムがある事だ。
今それを数えている際中だ。
「グルルルルルゥゥ!ガゥ!」
「くそ!また必中攻撃か!」
どうやら真ん中の頭のクールタイムが済んだのか、また体の自由を奪われ、冥府の番犬の強力な爪での攻撃が迫る。
叢雲で何とか受け止めるが、吹っ飛ばれて壁に激突する。
「いってぇなぁ、おい!」
あの馬鹿力の攻撃を何度も受けて吹っ飛ばれ、結構体にダメージを負っている。
すると、左の頭が真ん中の頭に「ガゥ」と吠える。
ん?確かあいつが前にスキルを使ったのは10秒前だったな。その前も10秒で真ん中の頭に吠えていた。
これはもしやスキルのクールタイムは10秒で、真ん中の頭にスキルが使えると合図しているのか?
そうと決まれば、左と右の頭にスキルを使わせて、10秒間で仕留めないとな。後は必中攻撃だが、今使わせたから10秒は使えない。
ダメージもこれ以上負うのはまずい。仕掛けるなら今だな。
覚悟が決まり、脳のリミッターを150%まで解除する。《不倶戴天》のスキルを使い、叢雲に付与する。
「それじゃあやるか、わんコロ」
俺は自身の後方に《爆流風》を発動して、冥府の番犬との距離を縮める。
冥府の番犬が反応して、俺を踏み潰そうとしたが、150%までリミッターを解除した身体能力で右へかわし、跳んで右の頭に斬りかかろうとした時、右の頭が吠える。
俺の攻撃は冥府の番犬に命中するが弾かれる。
よし、物理攻撃無効化は使わせた。
弾かれて上体を逸らした俺に、冥府の番犬の噛みついてこようとした。
「《疾風怒濤》!」
そこに用意していた風魔法を発動したが、左の頭が吠えてかき消す。
よし、魔法無効化も使わせたが、この攻撃を耐えないとな。
空中で踏ん張りも効かないなか、叢雲で冥府の番犬の攻撃を受け止めるが、そのまま冥府の番犬は壁へと走り、俺は冥府の番犬と壁にサンドイッチされた。
「ガハッ!」
叢雲を落とし、地面へと倒れたが、すぐに立ち上がり、痛む体に鞭を打つ。
まさか俺がすぐに立ち上がって攻撃してくると思っていなかったのか、冥府の番犬の元までは難なく辿り着けた。
俺の姿を確認して左と右の頭は驚いた表情をしているが、真ん中の頭だけは笑っていた。
「ガゥッガゥッ!」
真ん中の頭は吠えて必中のスキルを発動させて、三つの頭で俺を噛み殺そうとしてくる。
「もう10秒たったと思ったのか?バカめ、それは錯覚だよ」
俺はその噛みつきをかわす。冥府の番犬はその行動になぜだ!?という顔をした。
俺は左と右の頭が真ん中の頭に合図しているのを見て、スキルの秒数管理をしていると思った。
だから、必中のスキルを使った後に、真ん中の頭に錯覚をかけておいた。たった1秒数え間違えるくらいの錯覚ならかけやすい。
俺は《剛腕》のスキルを発動して、必中の攻撃をかわされ油断している冥府の番犬の横っ腹を思いっきり殴り、洞窟の入り口へと吹っ飛ばした。
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