グレイカラーの色素沈着と過ち
グレイカラー。いわゆる白髪染めですね。高齢化が進むなか、どんどん需要が高まっていくでしょう。
今、カラーリングで楽しんでいるお客様も、いずれは踏み込む領域。
美容室は常連のお客様とともに年を取ります。ですので我々美容師は、お客様をいかに美しく、若々しく出来るか!そこですよ。
「グレイヘア」といって、染めないお客様もいらっしゃいますが、やはり白髪は老けて見えますよね。
そうとうオシャレに気を使わないと「グレイヘア」はおすすめしませんね。似合う人が限られてます。
でも白髪染めは暗くなっちゃうでしょ?私、明るく染めたいの!こういうご相談はかなり多いですね。
最近では、毛先のトーンを上げて、なるべく明るくなるようにしていますが、ダメージにもなります。
難しいですね……白髪はしっかり染めて!でも暗くはしないで!…… ワガママですね。
しかし、このお客様のワガママを叶えてこそのカリスマ!……カリスマ美容師はもう古いか?今はなんて言うの?まぁいいか。
なんとかしたい!お客様を美しく!
根元のカラー剤、明度を下げて、しっかり白髪を染める。毛先に優しくブリーチを、シャンプー後再びカラーリングして綺麗な色をのせる。
ふぅ……あれ?フェイスライン近くに黒く地肌が染まってる。根元をしっかり白髪染めしたからかな?
ちぃ、わたしとしたことが!……後輩にシャンプーを託したから、フェイスライン近くに飛んだ白髪染めで、地肌が黒く染まってしまった事に気付かなかったのか!?
おかしいな、お顔近くに飛んでいても、いつものわたしならすぐに処理してるはずなのに……
でも大丈夫!リムーバーでお顔に飛んでしまった白髪染めもしっかり落とせます。
ゴシゴシ……ゴシゴシ……くっ、なかなか落ちない!
ゴシゴシ……ゴシゴシ……あれ?なんで落ちないの?この地肌に付いた黒い染み……染み……シミ!
「⚪︎⚪︎ちゃん……それ、シミだから」お客様がそう言う
申し訳ございません……わたし、お客様のシミを白髪染めの染みと間違えて、めっさ擦ってました……なんて失礼なことを……
優しいお客様、そんなわたしを、笑顔で許してくれてありがとうございました。
読んでくださりありがとうございます。




