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305.帰還3

エンリケの店に馬車が着く。

「ただいま~。おかーさん。戻ったよ。」

「あら、おかえりなさませ。オットー様。」

イレーネが出てきた。

「ご主人!おかえりなさいませ!!」

普段着のブランもだ。

「ただいま、特に何か問題は無かったか?」

「特には…。ただ、ブランが…。」

「ご主人を追いかける為に探しましたが見つかりません…。痛い。」

デコピンを喰らわせる。

「痛いです…。ご主人。」

「留守番だと言っただろ。」

「でもー。」

無表情でしゅーんとする耳と尻尾。

「まあ、何も問題が無かったのなら結構だ。」

「オットー様。薬草が集っています。」

「おう、受け取ろう。」

さっきギルドで終了のサインをしていたので大体の量は解かっている。

受け取り収納する。

思ったほど集らなかった…。

「オットー様、馬車の収容を終わりました。荷は未だ解いていません。」

ベスタと娘が戻って来た。

「そうか…。馬車の損傷具合はどうだ?馬車の修理は必要か?」

「特に問題は無いです。」

「そうか…。」

頑丈に作ると馬車大工殿が言っていたが、問題は無い様子だ。

まあ、数日間ぐらいの旅で壊れてもらっては困るのだが…。

「お食事は…。」

微笑むイレーネ、グッと来る。

「未だだ。」

「では、何か作りましょう。」

「うむ、助かる。」

「さ、ブラン手伝って。」

「はい、おかーさま。」

皆の食事が終わる。

パンと肉入りのシチューだ。

イレーネの料理は美味い。

流石、主婦だな、腹も膨れた。

「ご主人…。」

魔法使いのローブを掴む狼娘。

困ったな未だやる事が残っている。

非常に残念だ。

「よし、では馬を返却に行こう。娘、馬を連れて来い。」

「はい。」

ベスタと娘が共に馬に向う

「種付けは…。」

「明日、又来る。」

「「はい、」お待ちしています。」

どうせ明日は消費した備品の購入に走らなければならない。

ついでに顔を出そう。

「オットー様。準備が出来ました。」

「では征って来る。」

「はい、又後で。」

「いってらしゃいませご主人?」

何故疑問系?

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