220.冒険者たち3
冒険者ギルドを出た…。後はどうしようか?
食料の買出しだ。
未だ人数も決っていないが…。
まあ良いだろう。
王都の外の市場のほうが安いと言う話だ。
通りを歩くと乗り合い馬車が一台止まっている。
乗るか…。
「馭者殿、お手隙か?王都の外の市場までお願いしたいのだが?」
「すみません旦那。今日は車軸が悪くて朝から動かせないんでさ。空荷で王都の外の馬車屋へ向かう心算なんですが。今は門が混む時間で昼過ぎまで待っている状態でして…仕事が上がったりで。」
「そうか…。」
王都は石畳の道が多いから車軸も悪く成るかも知れない。
他に乗り合い馬車は居ない。
「申し訳ありませんが、今の時間なら城門越えるなら歩いたほうが速いですぜ?」
「そうか…。馭者殿、実験がしたいのだが良いか?」
「なんですか?そりゃ?」
GUIのフレンド登録操作を行い馬車と馭者を指定する。
うむ、馬車の耐久度と馭者のステータスが表示された。
なるほど、馬車の耐久度が10%切っている。
ポケットに手を入れポーンを操作する。
景色が変わる。
「な?なな?」
驚く馭者。
「うむ、すまんな、馬車屋の前だ。実験は成功したようだ。」
「へ?王都の外?アンタ一体…。」
GUIのフレンド登録を外す。
「実験協力ありがとう。コレは駄賃だ。」
大銅貨一枚を取り出し指で弾く。
上手くキャッチする馭者。
「へ、へえ。ありがとうございます。」
よっし。コレで計画の憂いは全て無くなった。
食料を買おう…。
食料を買い込む。
馬車一台買おうとしたら。
「あんた兵隊さん?悪いけど買占めは止めてくれない?」
と言われた。
ちっ買い占めた軍人の影響か…。
店主の見る目が厳しい物に変わる。
ドコのドイツだ…。
仕方がないので満遍なく店を回り、食材を箱買いすることになった。
食用植物種類も解かったので収穫はあったが…。
時間を無駄にした。
くそっ。




