三話 武を極めた者達による評価
この二人に認められたら凄い事です!
一方で……。
「今日は良い天気だな……」
「そうだねー」
将棋盤を挟み、茶を啜る初老の男性と小学生くらいの背丈の少女が、話をしていた。男性――玄武は湯呑みを側の台の上に置き、手を足へ置く。少女――緋月はだらしなく足を崩し、にはは〜と笑顔でお茶をゴクゴクと飲み干した。
「では……」
「始めようか――ッ!」
二人が、互いの準備が済んだことを確認し、将棋の駒を動かす。初手は玄武で、後手は緋月だ。
「……あの娘達は、今はクエストかの?」
「うん、そーだよー」
まだ始まったばかりなため、会話をする余裕がある二人は、娘達のことを――葛葉や律、五十鈴のことを――話し始める。
「あの者らは……他の者よりも格段に才能があるのぉ」
「でしょでしょ〜⁉︎ やーやっぱり分かるんだねー!」
腕を組み、盤上の出来事にもちゃんと目を通し、話にも集中する玄武に対して、緋月は体を激しく動かし、嬉しいと体現する。
「特にあの紺色髪の娘はかなり見込みがあるのぉ」
「そりゃ勿論だよ! ボクの可愛い弟子なんだから――っ!」
「――無理ぃぃぃ‼︎」
場所は変わって、木々の葉が生い茂る森の中、誰かの悲鳴が轟く。そう、ボクの可愛い弟子、の悲鳴である。
「葛葉さーん! 大丈夫ですかー‼︎」
遠くから、逃げ惑う葛葉に律が声を掛けるが、今の葛葉に返す余裕はない。必死で足を動かし魔物との距離を離そうとするが、相手はそんな抵抗も無意味と言わんばかりで距離を詰めてくる。
「はぁ……はぁ……む、虫は無理だってぇ‼︎」
葛葉を追いかける無数の影、そう昆虫だ。昆虫型の魔物の群れが葛葉と律へ襲い掛かってきたのだ。ブーンと羽音をならし、巨大にも関わらず自由自在に森の中を飛び回り、離しても離しても距離が離れない虫の魔物に葛葉は、さっきから弱音しか出ていない。だがそれも同然で、この世界の昆虫は大きく、凶暴なのだ。屈強な冒険者達も戦うのを避ける程。
「こうなったらぁ‼︎」
逃げつつ、葛葉はスキルの『創造』でマガジン装填済みのガバメントを創り出し、マガジンの中に入ってる弾――七発の弾を――全弾撃ち込む。が、スキルの『想像』のゲームのオートエイムさながらのホーミング弾――九ミリ弾は――は昆虫を穿つことなく、その硬い外骨格によって弾かれた。
「ふぁっ!?」
読んで頂き、ありがとうございます‼︎
この作品は最強系じゃないですよ。ホーミング弾とて、異世界では無力なのです。
この作品は仲間と共に強くなっていく、少年ジャンプのような作品を目指してます!




