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119/416

115.久しぶりに、こういう時間も、いいな……。

※また、久しぶりに掲示板を使った表現があります。

苦手な方は……すいません、飛ばして、主人公たちの会話だけを読んでください。



「いや~、やっぱり凄いな、アイツら」


「だね~。カオリお姉さんとリアお姉さん、“もはや大物感を隠さなくなってる”とか言われてるし」



 シーク・ラヴを話題にした掲示板では、彼女らの話が活発になされていた。

 つい先ほど、ダンジョン攻略過程を収めた新たな動画が公開されたのだ。


 俺がストーキング――もとい、見守りについていった、あのダンジョンの。


 それで、ルオの言うように中でも、逆井と志木への言及は凄いことになっていた。


 

――――

112:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

何だよ……志木ちゃんも、逆井ちゃんも、ドシッと構えすぎだろ(震え声)



113:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

もはや大物感を隠さなくなってる

……もうこの二人だけでよくね?



114:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

芋虫モンスターを殴り殺す律氷ちゃんを見ても、表情を変えない花織様……いい



115:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

赤星さんと皇さん、それに知刃矢ちゃんの3人だけでも戦力として十分脅威

なのに……後ろにはまだ魔王(かおりさま)側近(さかいちゃん)


この芋虫モンスター側から見た絶望感よ



116:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫112

えっと、“志木ちゃん”呼びに違和感持つの……俺だけ?



117:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

俺、生まれて初めて芋虫に対して同情した……



118:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫116

俺も思った

“花織様”と呼ばない素人がまだいたのかよ


≫115

“花織様”を“魔王”呼びとは……いい度胸だ

お前は俺達に喧嘩を売った!



魔王軍の一員を敵に回したこと、後悔させてやる!!



119:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

それにしても探索士の制服……エロいなぁぁ

このデザイン考えた奴天才かよ



120:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫116

か、かおりん……(ボソッ)



121:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

俺……花織様にあんな視線向けられるなら……



――芋虫でもいい、かも!



122:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

※114と121は特殊な訓練を受けております

一般の方は絶対にマネしないでください



123:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

逆井ちゃん、明るくて盛り上げ役にも関わらずさ

かなりメンバーからも信頼されてる感じ、俺かなり好きだわ



124:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫120

実際、花織様を“かおりん”なんて気軽に呼べてる時点で、逆井ちゃんの希少性が分かるよな……

それを花織様も許してる……というかむしろ気に入ってそうなまであるし


≫118

言ってる!

自分で魔王軍の配下だって言っちゃってる!



――――


 画面をスクロールしながら、一般の反応を眺めていく。

 ルオも同じように、笑いを交えたやり取りを楽しんでいた。


 ただ……。



「えっと、その、ルオ?」


「? 何、ご主人?」



 可愛らしく小首を傾げて、振り返った。

 笑顔を浮かべウキウキする様子は、今この瞬間を全身で楽しんでいることが分かる。


 ……そのことが伝わってきて、何だかこっちも嬉しくなるくらいだ。


 うん、それは、いいんだけど……ね。




「――膝の上から、降りたり、しない?」




 あまり期待せずにそう尋ねてみると……。


 ルオは自分の知らない言語で話しかけられたみたいな反応をする。



「?……うん! ここにいるよ?――ご主人、早く続き見よ!」


 

 さいですか……。


 まあそうだろうとは思ったけど。

 でもさ、こう、さ……。



 ルオは自覚ないだろうけど。

 ルオも相当に魅力的な女の子なわけですよ。

 


 そんなルオに、膝上に座られたら……分かるでしょ?

 さらにルオは人一倍元気な子だから、頻りにモゾモゾと動くし、ちょっとマズいところがこすれて……。

 


 今日はラティアとリヴィルが家にいないから、二人きりなわけで。

 つまり、逃げられそうにない。



 何とかボロが出なければいいが……。




「分かった分かった……」



 急かすルオを宥めるように、スマホを再びルオの前に構え、スクロールしていく。

 ルオが俺の膝に座っているから、俺はルオの頭に顎を乗せるようにして覗き込む形だ。


 ……本当、女の子ってなんでこんな髪、いい匂いするんだろうね……。



「へぇぇ……ハヤテお姉さんも、色々と書かれてるんだね」


「確かにな……赤星も結構人気あるっぽいし」



 ルオが言うように、しばらく進むと話題が変わり。

 話の中心は赤星へと移っていた。




――――

301:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

赤星ちゃん流石の動きだよな……高校の県大会で新記録出しただけある



302:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

ダガーで刺していく姿に無駄が感じられない……こやつ、出来る!



303:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

それにしても探索士の制服……エロいなぁぁ

このデザイン考えた奴天才かよ



304:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

確か陸上やってたんだっけ? 

探索士なる前



何かで一流になるくらい極めた人って、他の分野でも開花する可能性が高いって

ばっちゃが言ってた



305:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

スタイルもいいし、クールな感じがまたいい


……誰か、陸上時代のユニフォーム姿の写真持ってませんか?



306:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫303

あれ!?

さっきも同じ奴いなかった!?


探索士制服フェチの人!



307:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

これ、勿論本人の戦闘センスの良さもあるんだろうけど

動画内での颯ちゃん、かなりメインで戦闘してるんだね


実は影の実力者的存在?



308:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

普段は飄々としているようで、律氷ちゃんとか、六花さんとか

その辺へのフォローもさりげなくしているところが凄い


いや、戦闘面って意味でもだけど、仲間想いなところがちゃんと見えるってか

そんな感じ……分かる?



309:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

実際、運動神経もいいし、頭も相当切れるよ、彼女

中学時代クラスメイトだったんだけどさ



私はそこらの石ころレベルの存在でしかなかっただろうに

その機転のおかげで助けてもらったし


皆……トイレって、大事だよ?



310:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫308

大丈夫、分かる

ってか、そういうカッコいい、クールな感じなのに、情に厚そうなギャップがいい!


颯ちゃん……彼氏とかいるのかな?

いたら、多分またまたギャップがありそう!



311:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫308

通じてるぞ!


でも、家では逆にぐで~ってしてそう!

可愛い人形とか飾ってたり、部屋をピンクで統一してたり


そんなギャップがあってもいいと思うんだ……



≫309

そうだな……うん、大事だ

漏らしちゃう、そんな君にも、きっと良い人見つかるさ



312:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

赤星さん、いいよね

もう魔王と配下の2人から向けられてる信頼感凄いもん


多分、魔王様の懐刀的な存在なんだろうな



313:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫311

妄想乙!

これだから童貞は困る



314:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

≫311

漏らしてねぇーし!

だから、機転のおかげで助かったんだって!

漏らす寸前で!



≫312

こらっ、花織様を魔王だなんて、なんと恐れ多いことを!

その名で呼んではいけません、消されますよ!



315:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします

314が誘導尋問に引っかかっていることも

そして“志木ちゃん”だとは言ってないのに、自分で“魔王”=“志木ちゃん”だと理解していることも


言わない方がいいんだろうな……(遠い目)



――――


「……ははっ、志木は名前を呼んではいけない人かよ」


 

 それにしても、赤星はギャップ萌えが良いらしい。

 うーん……確かにそう言う面もあるし、人のことを良く見てるな、とは思う。



「でも流石に部屋をピンク一色はないだろう……ルオはどう思う?」


「うーん……ボクはアリだと思うけど……」

 

 

 ルオがまだ先を言おうとした時。

 それが遮られるような形で、丁度スマホの画面が変わった。


 ビビったが……何だ、電話か。



「……逆井か?」


「あ、ならラティアお姉ちゃんとリヴィルお姉ちゃんも、着いたのかな?」


「そうかもな……」



 それを確かめるためにも。

 俺は鳴り続ける着信に応答すべく、通話ボタンを押した。  

今日はちょっと気分が乗ったので、いつもやらないことをと思って、再び取り入れてみました。

2回目だからか、1回目よりは苦労・苦痛は少なかったです。

ただやっぱり、連続したり、頻繁にやるものではないですね、色んな意味で。


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[一言] >119:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします >それにしても探索士の制服……エロいなぁぁ >このデザイン考えた奴天才かよ >303:以下、名無しにかわりまして探索士がお送りします…
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