第70話 尾張の悪役令嬢様との思い出(53)
それと犬千代! 戦下手の癖に調子に乗るな! 俺の知る歴史では貴様! 犬千代は《《加賀100万石》》を得るかもしれないが!
この世界の犬千代! 俺が必ず豊臣秀吉共々首を盗ってやるから覚悟していろよ! と。
俺はいつも男泣きを「うぅ、ううう」としつつ耐えに耐え忍ぶ日々が続いた。
しかし毎日のように敗戦が続く、一番年下の俺への《《尾張の悪役令嬢さま》》の体罰! 刑罰! 折檻! と言う名の虐めは、いつもまだ終わらなくてね。
俺達、《《尾張の悪役令嬢さま》》の小姓達の訓練と言う名の虐めが終わった後の夜も、敗戦者の俺はいつも傷まみれの状態で先ずは正座で反省……。
その後は食事抜きといきたいところだけれど。
《《あの頃》》の俺は育ち盛りの小僧だったから。
俺の食事を抜いたら、幼い俺が体力低下で本当に死んだらいけないからと。
《《尾張の悪役令嬢さま》》は何だかんだと言っても小さな俺のことが可愛くて仕方がないから、情の方はちゃんと入れてくれて。
「竹千代、食事だ、食べな」
いつも尾張の小姓達に全敗して反省……。
そう正座をしたまま下を向き。
「しくしく」と泣く俺に《《尾張の悪役令嬢さま》》は優しい声をかけながら食事の善をだしてくれたのだった。
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