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第60話 尾張の悪役令嬢様との思い出(43)
織田信長の奴は本当に根っからの《《悪役令嬢さま》》だから、いつも俺と成政への折檻……。拷問を想像しながら奴はいやらしく微笑みつつ、自分の舌で唇を魅惑的に舐めながら、自分の手をクイクイとしながら、俺と成政を動揺させつつ誘ってきたけれど。
織田信長も確かに名将かもしれないけれど、未来を知る上に日本史がわりと好きでN〇Kの大河ドラマをSNSの動画サイトで見ていた転生者の俺──!
異世界ファンタジーの神さまや異世界ラブコメの女神さまに選ばれた俺は《《尾張の悪役令嬢さま》》よりも名将に違いないと自画自賛できる。
だから俺は信長の安易な挑発行為には乗らずに竹槍を構えながら奴等との距離をとり──。俺の身体の中を流れる徳川家康としての血と、生前の俺の身体の中に流れる大島家の血……。




