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第58話 尾張の悪役令嬢様との思い出(41)
【鬼武蔵】の奴は自分が持つ槍が普通の竹槍であることを忘れで阿保だから猪突猛進──!
《《尾張の悪役令嬢さま》》率いる長槍部隊へと単独で突撃を決行するのだよ。いつもね……。
だから馬鹿で! 阿保で! 智略の《《智の字も無い》【鬼武蔵】の奴は、自分達の挑発! 誘いに乗った【鬼武蔵】の奴を遊撃する気満々だからね。
三人は満身の笑みを浮かべ嬉しそうに。
「えぃ!」
「やぁ、あああっ!」
「とぅ~~~!」
「面~!」
「突き~~~!」
「どりゃ、あああっ!」
まあ、いつも威勢のよい荒々しい声を吐きつつ長槍の撓りで【鬼武蔵】のことを刹那……。
《ブンブン》
《パチン!》
《パチン! パチン!》
《パチン! パチン! パチン!》
【鬼武蔵】の奴は吉や恒興、犬千代の許へと辿りつく前に叩かれるから。
「いて!」
「痛い!」
「勘弁ー!」
「助けてー!」
「許してぇ~!」
「堪えてぇ~!」
「姫さま~! 参りましたぁ~!」




