第51話 尾張の悪役令嬢様との思い出(34)
だから俺は、ばかりではなく、成政も自分達の顔色を変え。
「ヒィー!」と。
第六天の魔王に怯えた声を漏らすけれど。
吉姉さまが成政のことを嫉妬に狂った冷たい目でジロリ! といつも睨むから。
成政と俺は吉姉さまを怒らすのが怖いから、直ぐに二人仲良くファイティングポーズとり対峙!
その後、俺と成政の二人は対峙しつつお互いを睨み合い──ガンのつけ合い、飛ばし合いをしながら、ボクシングのように俺が左廻り、左回りをしながら距離を縮め──拡げを繰り返しつつ成政の様子を見るのだけれど。
俺も生前は《《空手》》の有段者だから、ボクシングみたいな構え──ファイティングポーズをとるのではなく、空手の構えから成政を蹴り、殴ればいいのだけれど。
【鬼武蔵】どうよう成政も可愛い女の子で、あいつの場合はか弱い姫さまだから、流石に中身がアラサー男の俺だと成政を殴る、蹴るのは、やはり忍びないから。
俺は【鬼武蔵】同様に成政への攻撃を躊躇うから。
そのことがわかる、理解が何故かできていた織田信長は俺のことを真っ赤な顔で睨みつけてくる。
それも嫉妬に狂った清姫のように睨んでくるから、俺はいつも身の毛がよだつほど畏怖したよ。
しかしだ織田信長は! 室町時代! 戦国時代生まれのはずなのに!
吉姉の口から、《《未来転生者》》の言葉のような「ファイト! 始め~!」といった言葉がいつも不思議に吐かれる。




