第24話 尾張の悪役令嬢様との思い出(7)
「あっ、ははは~。竹千代は面白いな~~~! マジで~! アーシ笑えたよ~。きゃ、ははは~」
あの織田信長は《《尾張のおおうつけ》》であり、《《悪役令嬢さま》》だから、俺のボロ雑巾のようにボロボロになった悲惨な姿を見て哀れむどころかいつも歓喜! 歓声!
そういつもさ、アイツは自分のお腹を押さえて笑い続けてくれるから。
俺は吉姉さまのことを悔しい、憎い反面、俺はアイツの笑顔は死ぬほど好きだったから、あんな悲惨状況でさえ、尾張の悪役令嬢さまが笑ってくれれば。
「そう」と吉姉さまに、自分の顔を引き攣らせつつも作り笑いをしてね。
「僕は吉姉さまが大好きだから、姉さまさえ喜んでくれるのならば、これしきのことは痛くはない、我慢ができるよ。あっ、ははは」と。
俺は自分の後頭部に手を当てながら喜ぶだけの余裕がね、まあ、当たり前だけどないけれど耐え忍んでみせたよ……。
だって【鬼武蔵】は《《鬼》》と吉姉さまが仇名をつけるぐらいだから、あの阿保は一度精神の桁が外れてしまうといつもこの通りでね……。
俺の小さな身体を好きほうだいサンドバックにしてくれた。
「うりゃあああっ!」
「おりゃぁ、あああっ!」
「このスケベの竹千代がー! 他界してしまえー!」
「うちが冥府に送ってやるー!」とね。
【鬼武蔵】の奴は只の吉姉さまの一家臣の分際……。
それも吉姉さまは森可成の奴を足軽としてさえ登録もしていなかった可能性さえもある只の平民の分際でね。




