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Intrusion Countermeasure:protective wall  作者: kawa.kei


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 「そんな理由でここ最近、数十人規模のミッションやってばっかりだから少ない頭数で戦う機会ってかなり減ったんだよ」

 「イベント戦を見越してとかですかね?」

 「それもあるけどウチって頭数多いだろ? だから色々物入でな。 共同ミッションはとにかく報酬効率がいいのばっかり回ってるんだよ」

 

 ツガルは小さく肩を落とす。


 「いや、それが悪いって事はないんだが、俺としてはもうちょっと少人数でやりたいんだよ。 周りに頼り切りだと腕も上がらないし」

 

 確かに頭数が多すぎると戦い方もチームとしての行動を意識しなければならない。

 そう考えると個々人での戦闘技能はあまり向上しないだろう。 

 まったくの無価値とは言わないが、大人数と少人数では立ち回りが違うのは確かなのでツガルの言葉は納得できるものだった。


 「話は分かりましたが、何で俺なんです? この前の模擬戦の感触的にセンドウさん達と組んでる感じじゃないですか?」

 「あー、実を言うと俺達ってセンドウさんからの受けがあんまり良く無くてな。 あの人と組むのってボスに言われた時だけなんだよなぁ」

 「じ、実際、僕達ってあんまり好かれてないんですよ」


 ――おっと、あまり聞きたくない裏事情が出て来たな。


 頭数が多いユニオンだったら当然のように発生する摩擦だろう。

 ヨシナリはそういうのが面倒と感じていたからこそ自分でユニオンを作ろうと思ったのだが、巨大ユニオンは資金を稼ぐ効率が段違いなので一長一短だろう。


 「まぁ、頭数が居るならそういう事もあると思いますが、俺を呼んだ理由にはなってませんよ?」

 「おいおい、そう警戒すんなって。 いや、実を言うとこの前に負けたのが割とショックでな。 正直、俺もフカヤもお前の事を舐めてた。 模擬戦の時も目立った活躍もしてなかったし、見るべきところはないなと思ってたんだが――」


 ――こいつ好き放題いうなぁ。 事実だからいいけど。

 

 若干の不快感を感じながら相槌を打って先を促す。


 「――だからイベントの時も楽に仕留められると思ってたんだ。 で、蓋を開けたらフカヤとセンドウさんを立て続けに撃破。 大したものだ。 俺やフカヤはともかくセンドウさんを落とせるって結構凄いんだぜ。 あの人、罠を張ったりして自分が落とされないように保険を結構かける人だからな」

 

 それはプレイスタイルを見れば何となくだが分かる。

 彼女は後衛として自分が居なくなる事でチームに損失が出る事を嫌う傾向にある。

 それがあの慎重な立ち回りに繋がっているのだろう。


 「俺の時もあれ、狙ってやっただろ?」

 「ラーガストさんが居たからですね。 あの人は少しでも隙ができると容赦なく仕留めに行くから回避行動を取らせるだけで良かった」

 「はは、あの時はやられたぜ。 それにしてもどうやってあの二人と知り合ったんだ? ぶっちゃけ、いつもの三人で来ると思ってたから驚いたぜ」

 「二人はリアルの用事でしばらくログインできなくなったんですよ。 イベントにエントリーしていたんで臨時のメンバーを募集したらたまたまあの二人が来た感じですね」

 「へぇ、ラッキーだったな。 で、話を戻すとあの二人はヤバかったが、あの時のお前も大したものだったって話だ。 散々、舐めてたとか言っといてなんだが、できる奴とは一回、組んでみたい。 違う奴と組んで戦うと違った刺激にもなっていいと思ってるんだ。 それがお前を選んだ理由なんだが……どうだ?」


 ――なるほど。


 正直、舐めているのは知っていたし、あっさりやられたのも事実なので否定はしない。

 突っぱねてもいい提案だったが、彼の言葉には一理あった。 

 違うプレイヤーと組んでその戦い方を見る事はヨシナリにとってもプラスだ。


 それに組む相手が違うと自分の動きも変わるので、対応力を養うという意味でも悪い話ではない。

 付け加えるならそろそろランク戦に疲れてきた事もあって、気分転換を行うのも悪くないと思ったので、ヨシナリは大きく頷く。


 「俺でよければいいですよ」

 「マジで!? ありがとな! 取り合えずこの三人で共同ミッション回そうぜ!」

 

 ツガルは嬉しそうにヨシナリの肩をバシバシと叩き、フカヤはよろしくお願いしますと小さく会釈。

 こうしてヨシナリはツガル、フカヤの二人と一緒に共同ミッションをこなす事となった。


 ミッション開始。

 内容はテロリストに占拠された施設の奪還。 送電施設とその周辺に布陣している敵のトルーパー部隊を撃破するというものでクリア条件はテロリストの殲滅。 その際に施設の損傷具合で報酬にボーナスが入る。


 敵の戦力構成を見ておやと首を傾げる。 

 何故なら敵の保有兵器が全てトルーパーだったからだ。 NPCのトルーパーが出るミッションなんてあったんだなと思っているとツガルから通信が入った。


 「驚いただろ。 ユニオンランクが一個上がると選べるようになるぞ」

 「あぁ、これ上位ユニオン限定のミッションなんですね」

 「実装されたばかりだからあんまり出回っている情報じゃないけど、ランクが上がるとミッションの選択肢が増えるんだよ」

 

 興味がなかったから知らなかった。 ヨシナリはユニオン機能はミッションクリアの報酬が割り増しで入る程度の認識だったのでこのような特典があるのなら少し頑張った方が良いかもしれない。

 そんな事を考えながらそうなんですねと頷きつつ、敵機の詳細を確認。


 敵はⅠ型三十五機、Ⅱ型十五機の計五十機。 

 推奨人数は三十から四十。 適正ランクがFなのはヨシナリに気を使っての事だろう。

 

 「ってかこれ三人でやるんですか?」


 ツガルのランクはB、フカヤはDだが、三機でこの数はかなり厳しいと言わざるを得ない。


 「燃えるだろ?」

 「はは、取り合えずやるだけやりますか」


 それだけ買ってもらっているといい方に捉えるとしよう。

 まずは味方の戦力把握だ。 まずはツガル。

 キマイラタイプ。 戦闘機状態で使用できるのはレーザー砲が二門。


 人型形態の時はエネルギー式の突撃銃。 

 マガジン式ではなく動力を機体から引っ張るタイプなので残弾が機体の出力に直結するタイプだ。

 その為、使いながらチャージができる便利な代物だが、燃費が悪くなるので本体の動力とは別にジェネレーターを積んでおかないとガス欠になり易い。 スペックとパーツ構成は見せて貰っていたので問題はなさそうだ。 他はエネルギーブレード、エネルギー式の拳銃。 


 全て機体から直接エネルギーを引っ張るタイプなのはジェネレーターを二基積んでいるからだろう。

誤字報告いつもありがとうございます。


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