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エチュード「大洋」と10-4 を練習する

今度の週末の八重子先生のレッスンにむけ、

僕は練習は、予定がつまってきた。

今度のレッスンは、エチュード2曲、ソナタ21番、2,3楽章。メンデルスゾーン

と、数も多いし、課題自体も難しい。

特にベートーヴェンのピアノソナタは、3楽章、長い・・。

めくってもめくっても、終わらない。

テンポ通りに弾けば、それほどでもないのだろうけど、今は遅く、楽譜を確認

しながらの譜読み段階だから。

それに八重子先生のレッスンの課題ではないけど、バッハの平均律も忘れずに

練習しないと(受験の課題曲だ)


本当なら、あせらないといけない。さっきネットの動画で 小学生がショパンのエチュード10-4

を弾いてるのにびっくりした。もちろん、すごいゆっくりだけど。

手が小さいから、オクターブとか10度のアルペジオとかつらそうだったけど、

キチンと弾いていた。


僕は、小学生のとき、5,6年生くらいの記憶だと、確か、バッハインベンション

くらいだったような。

中学生も3年生になると、音高に入り、なおかつコンクールを目指すグループ。

、エスカレーター式なので、最低限の勉強しかしないグループ。僕は多分、この部類だったんだ。

自分は、その気になれば、勉強してないレベルの上の曲も 簡単。

悪い意味で”やればできる子”ぶってた。本当は、”一生懸命やってそこそこの子”だったのに。

もちろん、在学中、他の普通高校入学を目指す子もいた。。

クラスメートもそれぞれだったきがする。

(クラスメートの半分は、コンクール目指すような生徒だったけど)


さて、まず、エチュード「大洋」を練習する。

先日、TVで本州に上陸中の台風のニュースの中で、海岸の映像があった。

あのくらいの激しさの海を想像しながら弾けばいいのかな・・

僕は、ふと山崎兄妹にふりかかる災難や苦労の事を考えた。

山崎兄妹、次々とふりかかる難事と災難に、

兄妹二人がしっかり抱きあってる姿。そこにBGMをつけるとしたらこの曲かな。

まあ、山崎は案外、タンタンしてるから、心外だろうけど。


さて、10-4だ。右手が難しい曲が多いショパンのエチュードだけど、

この曲は、交互に難しいパッセージが現れるので、油断大敵だ。

右の音に、左が同じく呼応する。時々4拍めの最後の16分音符に

アクセントのついたオクターブ。ここを綺麗にひびかせると綺麗だろう。

最初にしては、なんとかなった・・ようなきがする。


エチュードをちょっとおいておいて、ベートーヴェンのソナタの3楽章の

練習に入る。テクニック的には、ここの楽章が、山場かな。

3楽章の最後は、左右ともはやい・・。


疲れた・・・頭の中が音で一杯になった。

一休みとおもったら、もう終わる時間だ。最後に1曲、メンデルスゾーンの

「甘い思い出」を弾くか。これは初見でもいける。

右手上が旋律、左手下がbassで伴奏、真ん中は、右と左で分散和音だ。

ところで、「甘い思い出」って、僕には思い浮かばない。

”甘い”って、たぶん、恋愛のあれこれの思い出なんだろう。

今は無理かもしれないけど、僕も父母のように熱烈な恋愛は

したい。もっとも今も”熱烈の父母”は、正直、うざい。見てる方はしらけるもんだ。



「おい、そろそろ終わりの時間だぞ」

はいはい。さすがに僕も集中力が切れた。

山崎はめずらしく、ホットミルクを持ってきた。

「ありがとう。珍しいね、ミルクとは」

「いや、おばさんが、ミルクを飲むとぐっすり眠れるっていうから」


山崎、それはちょっと違う。ミルクというより、ホットに意味がある。

暖かいものを飲んで、高ぶった神経をリラックスさせるのがいいのだ。

でも、山崎、もしかして不眠気味とか?


「悩んでも解決しないことは、考えない。そう決めた。

でもな。布団に入るとイヤな事ばかり、頭に浮かぶんだ。

母の事も、もう少し待てばいいのに、待つ間、不安なんだろうか」


山崎も弱気発言。いや、普通、放り出したくなるって・・

父子家庭は、母子家庭よりもっと大変っていうじゃないか。

まあ、美里ちゃんは妹だけど。どうせ、その事で悩んでるんだろう。

もちろん、就職先に美里ちゃんと、母親を連れて、山崎が父親代わりになる。

そういう選択もあるんだ。山崎には重い人生になるだろうけど。

父が、それを望んでいないのは、知ってる。

山崎を自由にしてあげたい。家族というものから自立しろとも言われてる。


山崎にとっては、重い選択になるだろうけど、とりあえずは、山崎母の

様子をしばらくみてからだ。今は、まだ時間がある。悩むのもわかるんだけどな。


「山崎、お前、最近、太ったんじゃないか?運動不足なんだよ。だから、眠れないだけじゃない?

ジョギング再開するか?」

俺は、関係ない事柄をひっぱりだして、からかってやった。

「太ってないぞ、断じて。確かにジョギングはさぼってるが。。そのせいか?」


決まり、明日から朝のジョギング、山崎強制参加だ


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