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董卓の娘  作者: 神奈いです
第一章 黄河の北で

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節制(だいえっと)

・日曜日4回目の投下です。

小青(青ちゃん)!?なんか食事から脂身が消えておるんじゃが?」


「父上。最近太りすぎです、痩せてください。健康に悪いですよ」

「うぐっ」


董卓トウタクパパが泣きそうな顔で黙りました。


包囲戦はじっくり囲むのが仕事なので、あまり動かないんですよね。そこに軍議えんかいのやりすぎで、脾肉ももにくがだるだるなのを自分でもわかってるようです。


たしか三国志の董卓トウタクって、丸々太ってたせいで、遺体のオヘソに芯を挿したらろうそくみたいに三日三晩燃え続けたっていうじゃないですか。今のパパはまだ堅太りって感じですけど、このままそんな人間ローソクな豚魔王になったら困りますからね。節制してもらいます。


「な、ナンカ料理がさっぱりしたナ……」

「これはこれで美味しいですわ」

「……義父上がこれでよいと言っておられるのか」


李傕リカク郭汜カクシ牛輔ギュウホ義兄の面々も脂身は抜きです。普段飲んでるお酒がカロリー高いんで脂身抜きでちょうどいいと思いますよ??


そうだ、今度から毎朝の体操もしてもらいましょうか。



 - - - - -




さてと、幹部用の銅製の大鍋に豚の脂身をぶち込んで、火を焚いて豚脂らーどを絞ります。そして豚脂を煮立たせたものに、骨髄、油粕、みじん切りにしたニンニク、ネギ、ニラ、ショウガなどを投入。塩水と豆鼓まめみそで味を調えます。


うん、食べるラー(ド)油の完成です。

なんか本来は唐辛子というものを入れた気がするんですが、見たことがないのでどんなものか忘れました。


ギトギトしていて身体に悪そうですが、そもそも雑穀ご飯オンリーの生活している兵隊さんたちにはむしろちょうどいい活力源になるでしょう。


匙一杯でご飯が進むぐらい超濃厚な味付けで、日持ちもするので大量に作れば手間も省けます。



「はい!まっすぐ美味いです!」


人体実験を引き受けてくれた公明コウメイくんがご飯をむさぼるように食べています。よし、成功ですね。



さてと、本当は全軍に配りたいんですが、材料と予算が足りません。董家の料理人さんと一緒に量産したものを、攻城兵器を訓練中の選抜部隊さんに配ってもらうことにしました。

 



 - - - - -



食事を改善してしばらく経ちました。



「それ、かかれ!!」

「「「おおーっ!!」」」



選抜部隊の兵隊さんの動きが明らかに良くなっています。

まぁ、ニラにニンニクにアブラましましでパンチの効いたものばっかり食べてもらってるので、元気がでたようです。


「おら、走れ!」

「特別食は我らがもらう!!」


で、選抜部隊は良いご飯が食べられると噂になりまして。さらに参加者が増えたようです。うんうん、いい感じですね。




そうやって部隊を見回ってると、お辞儀をしてくる人がいました。原作主人公の劉備リュウビ玄徳ゲントクさんです。


「これは、董大人トウのだんな。お久しぶりです」

「あ、玄徳様。最近いかがですか?」


「いやぁ、董将軍のすばらしさに感服しております。この劉玄徳の提言をお聞き入れいただくだけでなく、軍規も行き届いておられる。なんでも兵に配る兵糧をピンハネしていた属吏やくにんを即座に追放なさったとか」


あの文官さんそこまでしてたんですか。いや、しておかしくなかったか……。



劉備さんがにこりと笑います。

「で、それも董大人トウのだんなが補給を受け持っておられるからと聞いておりますぞ。兵を飢えさせず、滋養溢れる調味料を作ってお配りになり、さらには属吏やくにんの不正にも常に目を光らしておられる。そのために属吏やくにんたちは寸悪をも慎んでいるとか」

「あー、その、あまり褒められると困ります。私など何もしてませんので」


本当に劉備リュウビさんて話が上手いんですよね。聞いているだけで気持ちよくなるというか、自分を見失いかねないので気を付けないと。


「いやいや、董大人トウのだんなの功績がなければ誰にあるといえましょうか」

「話を変えましょう!!!戦争はどうなりますかね!」


ああ、なんか恥ずかしくて顔が赤くなりそうです。


無理やり話題を変えると、もともと顔の赤い人、関羽カンウさんが説明しはじめました。


「うむ。城壁を観察するに、敵兵は明らかにやる気が落ちてござるな。董将軍のご指示にて匈奴キョウドが敵城への補給を完全に封じているからでしょう。そろそろ攻め時かと思いますぞ」

「おお。私にはわかりませんが、さすが三国志随一の名将軍」


素直に感心してしまいました。ここから城壁の敵兵なんて、なんか小さな豆粒が動いてるようにしか見えないんですけど……よくわかるものですね。


「三国がどこかは知りませぬが。名将と呼んでいただけるとは光栄な」


長いヒゲをしごきながら関羽さんが嬉しそうにしています。


「もしや、このあたりにあった国……カンチョウのことでござろうか?」

「あ、すみません。三国とかいうのは忘れてください……」


冷汗をかきながら、取り消します。どうしても迂闊なことを言う癖はなおりませんね……



そうしていると、李傕リカクさんがすっ飛んできました。


小爺わかさま!!!一大事ダ! スグに本陣ヘ!!」

一体なにごとでしょう?!




 - - - - -




「董将軍。そなたはクビだ。今すぐ(指揮権)を引き渡してもらおうか」


本陣では、細面のいかにも神経質そうな将軍が偉そうに董卓パパに宣言していました……


・いいねくーださい♪

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現行連載作  迷宮伯嫡子はカネがない

大借金で領地取りつぶしの危機である。頼れる親や重臣たちは外出中、財布は空で留守番役。
状況を切り抜ける特別なご加護や卓越した武勇や超魔力なんかもない。
そんな状況だけどボクは前向きに取り組んでいく。
まずは軍資金ゼロで軍隊を動員?できなきゃ領地は大変だ?
― 新着の感想 ―
[気になる点] 皇甫が人格クズ扱いは珍しいですね まぁ、人徳上がってるし、大敗しない内に引き渡し(させられ)てるので 私の知ってる三国志歴史と比べると、随分良い立場ですね董卓 [一言] ジロウ粥吹い…
[一言] よし、宦官は根絶やしにしましょう。 良い感じにいくと、絶妙に邪魔をする史実の宦官クオリティに、後漢末期の将軍のブラックぷりが酷いです。
[一言] 董家で開発されたこの調味料をかけた粥で力をつけた者が、功をなし出世したことから、この飯は彼の役職名から侍郎粥と呼ばれるとか.......うそです
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