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董卓の娘  作者: 神奈いです
第五章 三つの人々とその想いー三国志ー

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先手を打とう

・日曜日の投下です

いろいろあって、洛陽では曹操さんのお父上である曹嵩(ソウスウ)さんが太尉(軍事大臣)に就任されました。


曹嵩さんの最初の仕事が皇帝直属の中央軍である西園軍の編成です。西園というのは洛陽の西にある上林苑(ジョウリンエン)のことですね。皇帝が私有している庭園で、狩猟用の動物がいたり、離宮があったりします。前に見に行きました。


そこに天下中の郡県の兵から射撃など武術の技量の高い兵を特別に呼び集め、兵力は1万と称しています。その費用は売官などで稼いだ皇帝の私費から出ています。まぁ、ほぼ私が貸した1億銭が中心になりますが。


西園軍の指揮官はまず無上将軍として皇帝が直接就任。補佐をする校尉に宦官で皇帝に近い蹇碩(ケンセキ)がお目付け役として就任。そして曹操さんとその曹操さんの推薦で、施し好きの張邈(チョウバク)さんと、鮑信(ホウシン)さん、淳于瓊(ジュンウケイ)さんも就任し、末席にしれっと劉備(リュウビ)さんが入っています。


曹操さんが選んだから人材として問題ないんでしょうが、三国志の初期にでてすぐいなくなった面子ばかりでちょっと心配ですね。



さっそく皇帝は洛陽で閲兵を行い、悦に入ってましたが学者や儒者たちに散々に文句を言われたみたいです。


曰く「軍隊は辺境に設置すべきで、中央に設置して遊ばせるならなんの役に立つのか」とか「費用の無駄」とか「兵ではなく徳を重視すべき」とか「皇帝が兵を直接指揮するなど汚れる」とかいろいろ言われて、ついに気分を悪くして後宮に引っ込んでしまったとか。


いやまぁ、それぞれの発言は分からなくもないですが、皇帝に対して遠慮なく言いますね。


と思っていたら曹操さんが教えてくれました。


「袁紹や袁術たちが自分たちが校尉になれなかったので、仲間の儒者を動員して批判を言わせてる、気にしなくていい」


なるほど。


また賈詡(カク)さん曰く、後継ぎ争いの時に弁皇子派の兵力にするためなので、今起きている反乱に対処するためではないそうです。中央に配置して無駄な兵力で当然だとか。


まぁ、軍事は分からないので……公明くんと趙雲さんはどう思いますか?

と聞くと、公明くんがあっさりと答えてくれました。


「ああ、兵の半分は信者です。万が一にもこの兵が教団や巫女様に向けられたら、それこそなんとかします」

「……なるほど」


軍事は難しいので分からないのですが、布教はどんどん広まっているみたいですね。



また辺境に劉虞(リュウグ)劉焉(リュウエン)など高名な政治家の登用も進んでいますので、これでしばらくは何とかなるでしょう。



 ― ― ― ― ―



「って考えていたらダメなんですよ公明さん。先手を打たないと」

「はい、木鈴さん。何が必要でしょうか?」


益州や幽州の反乱は先手を打てなくて、防ぐことができませんでした。

しかし、私は次に巨大な反乱軍が生まれる場所を知っています。


そう、魏軍の主力として有名な青州軍、青州の黄巾残党100万ですね。


あちこちに支部を作って布教というか健康法と産業振興を進めている我々ですが、漢土(このくに)の反対側にあたる幽州(とうほぐ)やら、交趾(べとなむ)青州(セイシュウ)揚州(ヨウシュウ)などはあまり手が伸ばせていません。


そしてその中でも大規模な反乱が予定されている青州は緊急度が高いです。数年後に100万まで膨らむということは今すぐ手を打てば悪化しなくて済みますしね。



「というわけで、青州にいきます」

「ダメです」


……公明くんににこやかに拒否されました。え、危ない?劉豹(リュウヒョウ)くんに(さら)われる?


ダメ?


「ダメです、布教ならば信者を向かわせますから」


いや、でも報告書だけだとよく分からないんですよね。やはり直接行ったほうが。


「木鈴さんを守るのが私にとってまっすぐ最優先です」


うーーん。


「なるほど、じゃあ旦那さまが護ってくれれば解決ですね?」

「えっ?!」


上目遣いで公明くんの目をじーーーーっと見つめます。


「……護ってくれないんですか?」

「……絶対護りますっ!」


なんかちょっと顔を赤くして叫ぶ公明くん。可愛い……。


「はい、では行きましょう!」

「……はい」


さぁ、久しぶりにお出かけです!!



 ― ― ― ― ―



青州は漢土のある大陸の東の端にあり、東の海につきだした半島があるところです。昔の春秋戦国時代には斉の国があり、三国志では根性の悪い孔融(コウユウ)さんと猛将の太史慈(タイシジ)さんがいる場所ですね。


なんか調べて貰ったら、今は孔融さんはまだ洛陽勤めらしいです。会わなくて済んでよかったです。



洛陽から青州には黄河を船で下っていきます。黄河は東西に流れていますが、陳留のあたりで東北に向きを変えます。この流れに沿って行けばすぐ青州です。


孟津の渡しで船にのり、延津の渡しを過ぎました。


船べりから対岸を見て、船頭さんから地名を順番に聞いていきます。


「ああ、このあたりが官渡や白馬ですねぇ」

と言っても別に何かあるわけではないのですが、地名はなんとなくワクワクしてきます。


そのまま濮陽の沖を過ぎ、青州の平原国に入りました。


さぁ、青州黄巾を退治しますよ!


船を降りて、青州の地を踏みます。


青ちゃんの青州入り。なんちゃって、ふふふ。


そこに公明くんから一言。


「木鈴さん、聞こえてるよ」

「独り言!独り言ですから!?」

・青州は今でいう山東省です。

・いーねくーださい♪


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現行連載作  迷宮伯嫡子はカネがない

大借金で領地取りつぶしの危機である。頼れる親や重臣たちは外出中、財布は空で留守番役。
状況を切り抜ける特別なご加護や卓越した武勇や超魔力なんかもない。
そんな状況だけどボクは前向きに取り組んでいく。
まずは軍資金ゼロで軍隊を動員?できなきゃ領地は大変だ?
― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公が女の子として納得できる書き方がされている所。 青州遠征を承諾させる旦那様の操縦術などなかなかのもの。しかもかわいい。 [一言] 「太史慈もよく使ったな」とゲームでキャラに馴染みが…
[良い点] あ~^上目遣い青ちゃん可愛いんじゃ~ [一言] もしかして今の武装信者だけでも既に史実反董卓連合しばき倒せるぐらい戦力整ってるのでは…
[一言] この公明、チョロい
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