第二次マウリア奪還作戦
星一つのガーネット行きまーす
統一歴143年4月6日
遂にバウムッド帝国は聖うさぎ王国に宣戦布告をしてきた。
「親愛なる女神教の信徒よ女神様は仰っております。人間こそが国を治めるべきだと。
なのにマウリア人は国を奪われて我が国に助けを求めて来ました。同じ人間として憎きうさぎの手から
マウリアの国を奪還するのです。これは神の思し召しであり、神からの戦いの命令です。いざ出陣ですよ」
演説だけしてアンダルシアは教会に帰った。
「我ガルム将軍が此度の戦いの指揮を賜わった。
我らは神に約束された軍隊。つまり神軍である。
たとえ死んでも天国は約束されるが、死ぬ事は許さん絶対に勝って帰るぞーゆけー」
ラフレシアを出発したバウムッド帝国軍約50万は
工事途中の新うさぎヶ丘に向かって出撃してきた。
ちょうど桐斗がいるからだ。大将首を取れば勝ちだと思ってるらしい。
地響きにも似た数多くの足音が聞こえた為、隠密ハイラビット達は神殿と桐斗の2方面に知らせを急いだ。
聖うさぎ王国とバウムッド帝国の国境を大軍が越える。ドカーン 隠密ハイラビットによって罠が作動して死傷者が出たが、バウムッド帝国軍に指揮の衰えは見えない。淡々と処理をして新うさぎヶ丘を目指す。
隠密ハイラビットの報を受けて
神殿よりマナナ、バニラ、アスラン、カシス、アンナ、ラビビが3台の砲台付き馬車で援軍で向かう。もちろんその一台はピンクのイーティアだ。
もう一方隠密ハイラビットからのバウムッド帝国出陣の報告を受けた桐斗は困り顔だ。
新うさぎヶ丘はまだ宮殿が工事途中なんだよなぁ
仕方ない。
新うさぎヶ丘はジジに任せて自分だけで倒しちゃお
桐斗は馬車一台で迎撃に向かう。
桐斗は馬車を隠して途中から徒歩で移動する。
旧マウリア王都の東側の草原で両軍は対峙する。
1対約50万
しかしバウムッド帝国軍は侮らない。
すぐ様矢を大量に射掛けてくる。
面倒だな。
ブルーラグーンの魔法入りシェイカーの栓を抜く。
すると波が発生して矢を全て飲み込んだ。
すかさず、アレンヌ風のそよぎの魔法入りシェイカーを使い隠れる。
「密集陣形を組め!それも複数だ!敵は魔法使い。標的を絞らせるな」
ガルム将軍の指示で1万の密集陣形が50個できた。
しかし悪手だ。指揮官の場所を知らせるなんてな!
指揮官の居る密集陣形に向けて魔法を放つ
桐斗「闇土混合最高級暗槌魔法」
ブシャ〜グチャ〜 巨大な槌が上空から現れてペシャンコになった。ガルム将軍の居る密集陣形は漏れなく皆死んだ。
「実はあれは影武者であーる!私こそがガルム将軍である。あそこにいる敵に矢を射掛けよ」
矢が降り注ぐ。桐斗はすかさず自分のいる範囲に
「風最高級結界魔法」を放つ
風の結界で矢が届かない。
「騎馬隊は突撃!魔法士は魔法を放て」
「錬金術」
桐斗は土に両手をつけて砲台を作る。鞄に入れた魔法入りシェイカーをセットしてブルーラグーンで発射だ。
一番目障りなのは魔法士だ。しかし魔法士は密集陣形それぞれにいる。なので騎馬隊に向けてまずは一丁放つエメラルドミスト10本入りの弾を放つ
風刃が乱舞して騎馬隊に命中すると約1万の騎馬隊が死に1万は落馬した。それでも3万もの騎馬隊がまだ突撃してくる。
しかも魔法士が、炎刃やら水刃やら雷落としやら弱い魔法をチクチク撃ってくる。うざい。
こっちは夜の森林で戦いたいよ。ゲリラ戦こそ最高。
うさぎを絶対に護ると強く念じる。
エクストラスキル 毘沙門天が発動
スキル 赤い彗星を発動
アレンヌ風のそよぎから隠遁して人の目では追いきれないスピードで戦陣を走り抜ける。
シェイカーを振り回してフレアバーテンディングを繰り出す。各密集陣形に多彩な魔法入りシェイカーを素早く放ち、密集陣形は次第にボロボロになっていく。
「素早さに惑わされるな!長槍隊最前列で槍をつけ」
すかさずガルム将軍に近づき、聖剣ビスマルクで首を刎ねる。
「それも影武者だ!実は私が本物のガルム将軍である。敵は見事に引っかかった。歩兵隊囲め」
「ガルム将軍って何人いるんだよ」
桐斗はブルーラグーンで波を作り出し
風の結界内に一旦戻る。
それから聖剣を抜き再び目にも止まらぬ速さで駆け抜ける。
各密集陣形の魔法士のみの首を斬って回る。
最初は何をしてるのかわからなかった者達も次第に理解して、魔法士は隠されて魔法士の前に壁ができる。
桐斗は再びブルーラグーンで風の結界まで退きアレンヌ風のそよぎで再び姿をくらました。
「今のうちに密集陣形を再構築!前列にはそのまま槍衾を」
桐斗は鞄の中の魔法入りシェイカーが無くなって補充しに馬車まで帰っていっていた。
1時間が経ち桐斗がいない事に皆気づいた。
「敵は我が軍に怖気付いたぞ!密集陣形を解き行軍開始」
再びバウムッド軍は行軍を開始した。
鞄にパンパンに魔法入りシェイカーを詰めて戻って来てみれば、バウムッド軍は行軍していた。
密集陣形ではない!
ならばとバウムッド軍の前に躍り出て、バウムッド軍全体に向けて召喚魔法を放つ
「竜騎士ウサタツ」
50mはある竜が現れて、口から巨大なビームが放たれた。
バウムッド軍残り約40万の内30万は死ぬか重症を負った。
「密集!密集!密集?密集陣形をとれ」
ガルム将軍は怯えた様子だ。
30万を虐殺した召喚魔法に
それはガルム将軍だけではなかった。
桐斗はトドメとばかりに新召喚魔法を放つ
「うさぎ天使の断罪」
全長100mはあろう天使の服に身を包んだうさぎが空に現れて右手を空に掲げると巨大な十字架の形をしたエネルギーの玉が現れて敵に投げつけた
地面に巨大な十字架の跡が残りうさぎ天使は消えていった。
「いや着弾範囲がザルじゃねーか新召喚魔法」
しかしそれでもバウムッド軍の戦意は完全に喪失した。
50mはあるかという巨大な竜の召喚に、天使の召喚
それを意味するのが神!
自分達は神と戦っているのではないのか?
しかもたった1人で50万もの大軍を平気で相手にして澄ました顔で殆どの兵を虐殺している。
これは神罰である。
恐慌状態のバウムッド兵は次々と東に逃げていく。
「逃げるなー戦えー密集陣形をとれー」
追撃戦が1番敵兵を狩るのに1番である。
まずは単独になったガルム将軍の首を刎ねる。
数刻経つがガルム将軍は現れない。
もうガルム将軍は居ないらしいこの期に及んでまだガルム将軍が出てきたらそれはそれで面白かったのだが
逃げていく兵に次々と魔法入りシェイカーをぶっ放していく。バウムット兵の背中に風刃が切り裂き、爆裂が起き、槌が覆い被さり、弾丸の嵐が放たれる。
ザク!グチャ!ボコ!ベチャ!
見てみろよ人が潰れた柘榴みたいではないか!
バウムッド兵はもう自身の持つ最高のスピードで装備を投げ捨てて東へ逃げていく。
エクストラスキル 毘沙門天を解除した桐斗は途端に弱気になった。どうやらエクストラスキルは本人の性格まで一時的に変える様だ。
「ああ〜なんて事をしてしまったんだ。
人間と戦争するなんて本当はダメなはずなのに
人間とうさぎは分かり合えるはず...」
意気消沈して死んだ兵に祈りを捧げつつ火葬して回る。彼らにも家族が居ただろう。すまない。
しかし私にもかけがえのない家族やうさぎ達がいる。
後悔ばかりはしていられない。
馬車に乗り込み新うさぎヶ丘に帰っていった。
次の日急報で駆けつけて来たマナナ達に問い詰められる。
「私の出番は?」
マナナは不満顔である。常に指揮官でありたいらしい
「イーティアの出番は?」
「アンナはまたアレがやりたいのか?戦艦じゃなくて馬車だよ?」
モカはアンナのやる気にビックリしていた。桐斗もアンナには安全な場所にいて欲しい。アンナは桐斗と前世関係ないうさぎだ。もし死んだら生き返る保証はない。
「私は桐斗と共に戦いたいのです。桐斗の為に少しでも心の支えになりたい」
「アンナありがとう 何とかなったよ」
桐斗の表情は暗い
「桐斗もう貴方は今まで数百万人は殺して来たんだよ!今更50万人殺したくらいで何よ!
ちゃっちゃと慣れなさい」
マナナは辛辣だ。確かに桐斗の手は血塗れである一体幾百万もの命を奪ってきたかわからない。
「人間を殺す事に慣れてしまったら私は心を持たない殺人兵器と同じになっちゃうよ。しかも私は前世では人間だった。人間の記憶を持って転生してきたからどうしてもよぎってしまう。人間をだだ虐殺して本当に正しかったのか?もしかしたら別の手段があったんじゃないか?なぜうさぎと人間が戦う結末になったのか?こんな戦い間違ってる!!」
「それはバウムッド帝国に言いなさいよ!向こうが仕掛けてきたんだから仕方ないじゃない」
「人間を殺す事に皆慣れすぎだ!うさぎ達みんなの心まで荒んできてしまうよ!」
「その前にその甘い考えだといつか大切なうさぎを失うよ」
マナナの意見はもっともだが、
そう簡単に割り切れるものでもない
その日桐斗は思いの丈をマナナに叫んでいた。
「泣きたい時は泣いて構わないのですよだからうさぎは泣けるのですから」
桐斗はアンナな胸で泣いた。
ラフレシアで戦勝報告を待っていた教皇アンダルシアは悲報を知りしかも桐斗1人にやられたと知ると
帝都バウムッドまで急ぎ帰っていった。
アンダルシア「1匹がそんな恐ろしい力を持ったらダメなんだ!奴は悪魔だ!!絶対に滅ぼさねばならない」
アンダルシアも恐慌状態になった。
本日のカクテル
ベルエール
クルボアジェVSOPルージュ3
ルージュクリームドピーチ2
レモンジュース1
ブルーキュラソー小さじ1杯
上記をシェイクして蝶切りのリンゴとレッドチェリーを添えたら出来上がり




