城郭都市建設とバウムット帝国の暗部
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あの勇者クリムドでは不安だ。
聖王国アランドブルクもアラルド共和国も滅亡は時間の問題に思えて来た。
勇者クリムドが殺され調子に乗って更なる侵略に来た大魔王エターナルが自分と戦う未来しか見えない。
ならば天下を取るしかないか?
とりあえず魔王軍にもバウムッド帝国にも牽制を入れられる位置に城いや城郭都市を建設するしかない
前世でいうイタリアにあったアレに近い感じのにして城壁には大砲をバンバン運ぼう。
桐斗はイメリア公王に手紙を書く。
縦5km横5km城壁50mもの巨大な城郭都市の作製に
職人を1万人単位で派遣してもらう様に要請した。
もちろん木製だとウサギが噛んで崩壊するので
石造りだ。暖炉もふんだんに取り入れよう。
その際に魔法入りシェイカーの取引量を増やす約束は忘れない。
場所は聖アランドブルクとバウムッド帝国に近い場所が良いだろ。あの辺りなら、イメリア公国最南端都市ミノンからそれ程掛からない。
図面を簡単に書き上げて手紙の封を閉じた。
隠密ハイラビットに手紙の配達は任せる。
来月になり、大量の職人がミノンを出発して城郭都市建設予定地に向かう。
イメリア公国としても聖王国アランドブルクからの大量の移民に困っていた所だ!更には外貨も稼げ職も与えられ、魔法入りシェイカーの取引量も増える。一石四鳥の事で渡に船であった。
イメリア16世はすぐに手配をはじめた。
桐斗は廃都市マウリアとフーデリカから瓦礫の石を馬車を使い運び出す様にハイラビット達に命令した。
その際に落ちてる硬貨はなるべく拾う様にも厳命した。聖うさぎ王国は旧マウリア王国の硬貨をそのまま用いていたからだ。
なるべく早く城郭都市を作りたかった。
それは魔王軍が聖王国アランドブルクを滅ぼして魔王国と領土が隣接する前に
城郭都市建設の守備には精霊術士の誰かは砲台付き馬車で向かわせる。
バウムッド帝国の妨害があるかも知れないからだ。
この城郭都市は必ず前線基地として役立つはずだ。
ある日桐斗は馬車で聖うさぎ王国全土を練り歩いていた。
それはバウムッド帝国から我が国に入ってくる暗部を始末する為に。
「しかし殺しても殺してもすぐ湧いてくるな!蚊みたいだな」
聖うさぎ王国とバウムッド帝国の境界線ラインには桐斗特製の罠(ラスティナール入りシェイカー)が埋まっていて人が通過すると隠密ハイラビットが罠を作動させる手筈になっている。
では何処からくるのか?もしや海上からか?
船を使わずとも泳いで来られたら確かに発見し辛い
あーもう面倒だな
バウムッド帝国攻めちゃおうかなぁ?
しかし戦には大義名分が必要だ。
この程度の理由ではバウムッド帝国を攻めるには理由付けが弱過ぎる。
あーこんなむしゃくしゃする時はアンナに甘えてリフレッシュが一番だと考えた桐斗はアンナの待つ神殿に帰っていった。




