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たとえ転生してもうさぎを愛してる  作者: ガーネット兎
第1章〜バーテンダーはウサギ達と共に〜
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魔王の進化と魔王軍の大進撃

魔王エターナルはエビルマウンテンに修行に入り5年もの月日が流れた。


来る日も来る日も居るかもわからない邪神に祈りを捧げたり、エビルマウンテンの魔物と戦い鍛えたりしていた。


この日遂に魔王が進化を果たす。羽が生えて角が伸び腕も2本新たに増えた。5年間欠かさず幹部とエターナルの名前で文通もした。


大魔王エターナルがまず初めに向かったのは魔裁判所である。


名前変更の再度申し込みを今度こそ受理させる為に証拠の5年間の文通と進化を引き下げ今度こそ忌々しい魔裁判所の判事どもに認めさせてやるつもりだ。


魔王城に戻ってきた大魔王エターナルは新たに100万の魔物を作りだして戦に備えていた。

闇之鷹族ダークネスグリフォン50万体

闇之鬼族ダークネスデーモン50万体


魔裁判所からの裁判結果が通達される前に大魔王エターナルは幹部を集めて魔族会議を開く事にした。


「これより戦略会議を開く!余は5年間エビルマウンテンに修行に出てたので下界がどうなっておったのかわからぬ。

詳しい各国の戦力状況をまず報告しろ」


あんた5年間文通してたじゃんとは誰も突っ込まない


「では私マジシャンズアークよりご報告させて頂きます。

イメリア公国は現在強固な聖結界が張られており結界解除は魔王様以外不可能となっております。更には魔法入りシェイカーなるものが大変強力で数多く保有しておるとの報告がございます。

次に聖王国アランドブルクは結界はございません。しかし憎き勇者がおり魔法入りシェイカーも保有するとの報告がございます。

最後にアラルド共和国は魔法入りシェイカー保有量は聖王国アランドブルクの1.5倍はあるとの報告がございます。以上です。」


「なるほど!余は全くわからんかった!戦力が一番弱い国と次に弱い国はどこだ?」


「一番弱い国はアラルド共和国で次に弱いのは聖王国アランドブルクになるかと思います。」


「ほう!イメリア公国は随分難所になった訳か!ならば50万の兵でアラルド共和国に進軍させる!首都を火の海にする為、余が直々に率いてやるわ!マジシャンズアーク其方は50万を率いて聖王国アランドブルクを攻めよ!必ず聖都アランドブルクを火の海にせよ!失敗は許さぬ!魔裁判所からの通達が出次第行軍開始だ」


「大魔王エターナル様発言をお許しください」


「魔王軍四天王コンバットアーク発言を許す」


「アラルド共和国への進軍の指揮官は私にして頂き、大魔王エターナル様は勇者が現れた時に勇者の相手をして頂いた方が効率的に2カ国を攻められます。

更には100万の軍を50万ずつに分けるのではなく40万ずつにして20万は予備兵にして20万は援軍として戦況の苦しい方に投入するのがいいかと考えます」


「最後の方よくわからん!マジシャンズアークはどう思う?」


「コンバットアーク殿の案は堅実で良い案かと思います」


「であるか!任せる!要は余が勇者の相手をすれば良いのだろう?」


「その通りでございます」


「ダークネスグリフォンとダークネスデーモンは均等に振り分けろ!飛行、陸戦の兵隊は混合してこそ敵を挟み撃ちにできる。

それから補給物資もしっかり用意するように!以上だ」


一か月後魔裁判所は大魔王の名前の改名を認めた。

そして大魔王エターナルも参陣しての大戦争が始まった。



〜アラルド共和国軍との戦い


「あれが噂の魔法入りシェイカーか!確かに強力だ!」


初めて見る魔法入りシェイカーにコンバットアークは舌を巻く。

アラルド共和国騎馬隊は車懸の陣形を取る。

作戦としては先頭の隊長が魔法入りシェイカーを放ち、後続の騎馬隊が槍にて追撃を喰らわしてすぐに引くヒットアンドアウェイ方式だ。


当初この方法で次々とダークネスデーモン兵を撃退して魔王軍を後退させていたが、

迂回したダークネスグリフォンがアラルド共和国の補給場所に油甕を投下して、コンバット兵も迂回地から火矢を放つ。


水魔法入りシェイカーで消火にあたるが、火矢と油甕の威力は強く大半の補給物資が無くなってしまった


奇襲による揉めてと飛行部隊を駆使されて次々に砦も落ちる。


遂にアラルド兵は首都まで下がってしまった。


コンバットアークは首都決戦を前に予備兵の内10万を援軍として呼び出した。

なぜなら魔法入りシェイカーの威力が高すぎて30万体もの魔王軍が死んでしまったからだ。


バウムッド帝国軍も援軍に来るかもしれない。

念のため先に手を打つ


「ダークネスグリフォンは油甕を首都のあちらこちらに投下を!

ダークネスデーモンはファイアーボールを放て!無理に攻城はするなよ!大魔王エターナル様は首都を火の海にせよとの仰せだ。作戦は成功している」


アラルド共和国の重臣達は南部の街オットーまで逃げたのであった。




〜聖王国アランドブルクとの戦い


聖王国軍は方陣に似た陣形を取った。

三列で正方形を組み三列目から魔法入りシェイカーを放つ兵、弓矢、魔術士が生かされてどの方角から攻撃されても味方によって射角が阻まれる事なく防御力は高かった。


この陣形を取っている理由は、

勇者クリムドがいるからである。勇者クリムドが攻撃に専念して聖王国軍は守りに徹する。これで今まで守り通して来た自負がある。


しかし今回は勝手が違う。大魔王エターナル自身が最前線に来ていたからだ。

大魔王エターナルと勇者クリムドと愛竜の1対2戦いが始まる。


勇者クリムドは聖武装に身を包み聖剣をかざし愛竜に跨り大魔王エターナルと空中戦を演じる。

愛竜がブレスを吐き勇者クリムドは剣技を放つ

大魔王エターナルはブレスにはブレスで返して4本ある腕にそれぞれ剣を持ち勇者クリムドの剣技を受け止める


カンカンカン!キンキンキン!


埒があかないと大魔王エターナルはブレスの勢いを上げて勇者の跨る愛竜にダメージを負わせて愛竜を地面に叩き落とす。


「よくも我が竜に傷をつけてくれたな。

大魔王エターナル貴様は生きて帰さぬ」


勇者クリムドは自ら飛翔して大魔王エターナルと今度こそ一対一の戦いをはじめた。


「我は勇者クリムド!人類の矛にして盾である。大魔王エターナル貴様を永遠の眠りにつかせてやる」


エターナルと永遠をかけた上手い宣言だ


「ほざけくそ勇者クリムドが!貴様は先代魔王になら勝てたかも知れないが、進化したこの大魔王エターナルの敵ではないわ!身の程を知れ」


大魔王エターナルは闇の魔法を剣に込めて魔法剣で斬りつけてくる。勇者クリムドはそれを聖の魔法を込めた聖剣で受け流すのがやっとだ。なぜなら大魔王エターナルは4本もの剣がそれぞれ蛇の鞭の様に勇者クリムドに襲って来てかわし辛いからである。


大魔王エターナルは息つく暇を与えない連撃を繰り出してくる。トドメは口からのブレスだ。


キンキンキン!グサ!ザク!ブハ!


勇者クリムドは段々とダメージが濃くなってきた。

これはいけないと必殺技を繰り出す。


「ハンドレットホーリーソード光爆撃」


魔法で100本の聖剣が次々創り出されて波状攻撃を浴びせかけて、防いでも爆発する。

大魔王エターナルはダメージを喰らい更には一本の腕を切り裂かれてしまう。


「見事な必殺技だな!しかし意味はないよ」


大魔王エターナルはすぐ様切れた腕を再生させた。


「冥土の土産に余も必殺技を出してやるわ!ナイトオブフェニックス」


闇の炎を纏った鳥が高速で飛来して勇者クリムドにぶつかる。

勇者クリムドも聖壁を張ったがそれを貫いて地獄の業火に焼かれた勇者クリムドは地面に墜落し、横たわり意識を失う。


「勇者クリムド様を何としてでも安全な場所に運ぶぞー」


勇者クリムドは戦場から撤退を余儀なくされた。


大将戦で大魔王エターナルが勝ち、魔王軍は指揮が上がり、聖王国軍は明らかに指揮が下がる。


大魔王エターナルは上空から闇魔法を聖王国兵に向けて放ちまくる。

大魔王エターナルは勇者を倒せてノリノリのご様子


「マジシャンズアークよ!何をチンタラしておるか!全軍突撃だ!はやく聖王都を火の海にするぞ」


聖王国兵の陣形は硬く崩しにくいが制空権のない

軍隊などものの数ではなかった。


上空からはダークネスグリフォンと大魔王の魔法が襲い、陣形維持が出来なくなってきた。


聖王国兵は必死に魔法入りシェイカーでダークネスデーモンを滅ぼすのがやっとだ。


「あれが噂に聞く魔法入りシェイカーか!余ですら少し痛いな!あんなもの誰が作っている?煩わしい」


魔王軍の攻勢は激しく、耐えきれない。

いくつかの砦に立て篭もるも落とされ

聖都アランドブルクまで聖王国兵は引く事となった。


「マジシャンズアーク隊とダークネスデーモンよ火魔法で聖王都を焼き払え!余もどんどん撃つぞ!今日は大魔王エターナルの名を全世界に知らしめるお祭りだ!派手にいけよ」


この日聖都は燃えた!

ブルク20世や重臣達は南部の街アレクサンドリアまで逃げた。もちろん勇者クリムドも運ばれた。


大魔王エターナルは聖都アランドブルクの都市決戦で魔王軍優勢と見るやコンバットアークのいるアラルド共和国に転移して首都アラルドに魔法を放ちまくり首都アラルドを焼くのに手を貸す。


「コンバットアークよ!首都アラルドは落ちそうか?」


「バウムッド兵が援軍に来ないならすぐにでも」


「これでアラルド共和国の半分は手中に収めれた。しっかり守れよコンバットアーク」


「は!王命に従います」


大魔王エターナルは再び転移してマジシャンズアークのいる聖都アランドブルクに戻る


「マジシャンズアークよ聖都アランドブルクは落ちそうか?」


「はい!バウムッド兵が援軍に来ないなら余裕です。聖王も逃げたみたいですよ」


「これで聖王国アランドブルクの半分は手中に収めた。マジシャンズアークよ!しっかり守れよ」


「は!王命に従います」


大魔王エターナルは満足して魔王城に帰っていった。



2日後

聖都アランドブルクとアラルドは完全に落ちた。

敗残兵や住民は南部やイメリア公国に逃げた。


両軍合わせて100万以上の生物の命が失われた大戦争であった。



その後大魔王エターナルは毎晩祝勝会を開いていた。

聖都アランドブルクとアラルドで大量の食糧と酒を手に入れて毎日酔っ払っていた。


大魔王エターナルにとって何より嬉しいのは名前を変えられた事だ。

「フルフルってなんだよ!!めちゃ弱そうじゃねーか」



勇者クリムドには魔王フルフルは魔王城でフルフル震えて眠れと小洒落たジョークを効かせた罵倒をかなり受けていた。


長年の胸のつっかえがとれて実に晴れやかなご様子

酒もツマミも美味い。しかもなんか戦争で勝ったし


「もう人類滅亡出来ちゃうんじゃないのか?」

大魔王エターナルはとてもご機嫌であった。




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