◇魔王降臨 Ⅶ
開け放たれた扉の向こうは、まさに別世界だった。
シャンデリアが煌々と輝き照らす中、花弁を逆さにしたような色とりどりの美しいドレスが、目の前で音楽に合わせてくるくると舞い踊っている。
舞踏会の会場となった大広間に満ちているのは、甘ったるい香水の香りと、何処からか流れてくる幻想的な音楽。それに合わせて優雅に踊る男女もいれば、ワイン片手にひたすら会話に興じている婦人達や、女性そっちのけで酒や食事に興ずる男性達の姿もある。何にせよ、皆、思い思いに楽しんでいるのは確かだ。
それらを羨望の眼差しで見つめた後、リリスは自らの姿を見下ろした。
胸元が空いた薔薇色のドレスは、色が派手でもけして上品さを損ねてはいない。詰め物をすればもっと見栄えが良いのだろうが、見せる相手もいないのだからと断ってしまった。
(――そうですよ、見せる相手もいないのですから、がっかりすることないじゃありませんか……)
「ちょっと、退いてくれる?」
「え? あっ、すみません……」
苛立った女性の声にリリスは我に返る。何せ出入り口の度真ん中に突っ立っているのだ。謝りながら慌てて退くと、腕を組んだカップルと思しき男女は鼻を鳴らしてリリスの脇を通って行った。
はぁ、と深いため息を吐くと、リリスはこれ以上邪魔にならないようにとそそくさと大広間の片隅に移動した。
部屋の隅には立食できるようにとテーブルが設けられており、酒やつまみ、オードブルやデザートなどが大皿に品よく盛られて並んでいる。
リリスはデザート用のガラスの器を手にすると、林檎や蜜柑、干し葡萄などが入ったフルーツヨーグルトを山盛りによそって壁にもたれ掛りながら食べ始めた。
皆、昼間の陰鬱さが嘘のように、満面の笑みを浮かべて踊っている。フランも、シンと踊る時はあのような幸せに満ちた顔で踊るのだろうか――。
胸に棘が刺さったような痛みが走り、驚いてろくに味わうことなくヨーグルトを飲み込む。何の味もしなかった。慌ててもう一口、口に運ぶ。
ヨーグルトと林檎の異なる酸味と蜜柑や干し葡萄の甘みが口いっぱいに広がり、リリスは満足げに咀嚼するとほっと胸を撫で下ろした。
シンのことだから、フランとも踊るだろうし、他の綺麗な女性を誘って踊りもするだろう。そもそも、シンは踊れるのだろうか。これまでの会話から推測するに、帝国の、それも城か、あるいは城に近い所で暮らしていたようだから、もしかしたら習っているのかもしれない。しかし、魔法文字が書けないと言っていたからそこら辺はあやふやだ。仮に踊れるとしたら、あんな風に相手に微笑みかけながら楽しそうに踊るのだろうか。私はともかく、きっと女性相手なら誰だろうと笑いかけるに違いない――。
その満ち足りた姿を自分に重ね合わせるところまで想像して、慌てて違う違うと首を横に振る。
「楽しんでるかい?」
「きゃあっ!」
予期せず背後からかけられた声に、小さく悲鳴をあげる。恐る恐る振り向くと、いつの間に背後に来ていたのか、サシャが立っていた。
頬を赤く染めてわたわたと慌てるリリスをよそに、サシャは軽く手を上げて挨拶すると「隣、いいかな?」と勝手に許可をとってから壁にもたれ掛かる。
「さ、サシャさんも来ていたのですね」
「ついさっきね。リリスちゃんは一人? ということは、フランちゃんはまだシンの所にいるのかな」
「そう、ですか……」
「シン、意識ぶっ飛んで倒れるくらい具合悪くてさ。そんな状態で一人にするのは危険だし、そんな状態じゃ世話係も必要になるでしょ。男のオレが介抱するより、フランちゃんが介抱した方が喜ぶからね。あぁ、ルーナちゃんなら魔法の練習で疲れて寝ちゃったから、あのメイドさんに預けてきたよ」
サシャは目の前で楽しそうに踊る男女の姿を見つめながらそう言い、そわそわと落ち着きのない様子で大広間の扉前に広がる人だかりを一瞥する。リリスもつられるようにしてその視線の先を見た。
その人だかりの中心には主催者であるミレアがいるに違いない。取り巻きが全員男だから一目瞭然だ。
酔った男達は、今日の令嬢が殊更美しいことを口々に賞賛し、ダンスを申し込んでいるが、結果は芳しくないようだった。
「余程、疲れが溜まっていたのですね……。このところ戦ってばかりでしたから」
リリスは人だかりから目をそらし、そのまま視線を床に落とす。
勿論、旅の疲れもあるだろう。しかし、それ以上にタバランでの一件が後を引いているのだと、確信めいた思いがある。
――シン曰く、建物とかは壊れるけど、生物は対象外らしいから。どういう原理かは教えてくれなかったけど、結界を張っときゃ大丈夫だって。
魔族を街の外へと追い出し、街を破壊し、そして――。
――あれ?ヒビ程度で済んだ? てっきり折れてるかと思った。
傷を癒した。
『――一つお尋ねしたいことがあるのですが……』
あの時、聞きそびれてしまった問いを再び尋ねる機会はなく。結局、今もうやむやなままだ。
「そっか。それじゃあ、剣の使いすぎだね」
同意を求めるような独白に、肩が震えた。顔から血の気が引いていくのが分かる。サシャはようやく人だかりから目を逸らし、リリスを見る。その反応を窺うように。
「そうです、暴君勇者だからって剣の振るいすぎです」
だから、リリスは努めて明るい笑みを浮かべ、そう言い直した。サシャは何も言わずリリスから視線を外し、再び人だかりに目を向ける。やがて、安心させるかのように落ち着いた声色で言葉を紡いだ。
「しばらく安静にしていれば大丈夫。ああ見えて意外と寂しがり屋だから、後で顔見せに行ってあげて」
「まるで、お母さんですね」
リリスがくすりと笑うと、サシャは苦笑を浮かべながら本物には敵わないよと頬を掻く。
「……色々とその、失礼なことを言ってしまって、本当にゴメンね」
突然の謝罪にリリスは驚くが、その謝罪が何を意味するのか理解し、首を横に振ると微笑む。
「サシャさんの憂慮は尤もです。シンのことだって、あれはその……言い過ぎだと思いますけど、反省してるなら、私から言うことは何もありません」
そっか、と安心したようなそうでないような晴れ晴れとしない気持ちになりながら、サシャは大きく息を吐く。そして、ふと思い出したようにテーブルに置かれていた杯を取ると、リリスに差し出した。
「リリスちゃんも飲む? アークティの隠れた名産なんだよ。仲直りの印に一杯」
「ごめんなさい。私、お酒は苦手で……。でも、折角ですから、いただきます」
仲直りの印よりも、隠れた名産という言葉に興味をそそられて杯を受け取る。一口飲むと、口当たりの良いすっきりとした酸味と炭酸の刺激が舌に広がる。少し遅れて果物の甘味が余韻のように口に残り、林檎の香りが鼻を抜けた。
「もっと辛いのかと思っていました。美味しいです」
「ふふっ、初めて飲んだお酒が辛口だったのかな? このお酒はそこまで強くないし、味もいいから女性にも人気でね。オレも下戸なんだけど、これなら飲める」
そう言うと、サシャはくぃっと杯を煽って黄金色に輝く酒を一気に飲み干す。空になった杯をテーブルに戻すと、新たな杯を手に取った。下戸という割にはいい飲みっぷりである。
「あの、やっぱりその、言いたいこと、一つありました。言っても、いいですか?」
「大体察しがつくけど、どうぞ」
では、お言葉に甘えてと前置きして、リリスはサシャの方に向き直る。
「異母兄弟でも兄弟は兄弟なのですから、ちゃんとフィリップと仲良くしないと駄目ですよ」
やっぱり……、とサシャは叱られた犬のように肩を落としてちびちびと酒を飲む。そして、ふと「兄弟ね……」と感慨深く呟く。持っていた杯をくるくると回してグラス越しに浮かび上がる泡を眺めた。
「ローレッジの家系はね、皆、例外なく魔力量が並外れているんだ。昔はもっと沢山兄弟がいたんだよ。皆、魔力が暴走して死んだけど」
懐かしんでいるのか、笑い飛ばそうとしているのかよく分からない口調だった。複雑な表情を浮かべるリリスをよそに、もう顔も覚えてないよとサシャは自嘲気味に笑う。
「オレは手足の自由が利かなかった。クレイは……よく分からないな。目が見えないのは確かだけど、他にも何かあるんだろうね。あまり人と関わろうとはしなかった。ニコラスは光がダメで、当たると皮膚が焼け爛れた。一番下のモネーレはどうやら奇形児らしくて、生まれてからずっと部屋に軟禁されていたからオレも未だに会ったことがない」
「皆さん、魔力疾患だったのですね……」
リリスの言葉にサシャは小さく頷き、残った酒を飲む。
魔力疾患。それは魔力が原因で起こる病や障害の総称で、魔力量や、どの魔力因子が多いかで現れる症状や軽重は異なり、どれも一貫して死には至らないのだという。魔力量の多い者に見られる疾患だが、それは人間のみに限られた。
ローレッジの家系が極めて魔力量の多い血統だということは、既に旅の最中で証明されている。ましてや、巨大魔造兵や基礎の範疇を超える魔法の威力、街全体を覆えるほどの結界の構築など並外れた魔力を持っているのならば、魔力疾患になる確率は九割を超えるのではないのだろうか。
――でも、フィリップの名前が出てこなかったということは、彼は魔力疾患ではなかったということなのでしょうか……?
聞くに聞けず、一人悶々としていると、それを察したサシャは苦笑しながら小さく頷いて肯定する。
「周りからは影で呪われた血統って言われたりもするし、オレもそう思う。だから、何の弊害も無く生まれてくるっていうのは、本当に、本当に稀なことなんだ。奇跡と言っても過言じゃない。今更そんなの、狡いじゃないか。そう思わない? あいつに限らず、そう思うことはない?」
何もかも見透かしたように、緑の瞳がリリスを射抜く。
一歩後退るリリスから目を逸らし、サシャは、オレはね、何度もそう思ったよと続けた。
脳裏に浮かぶローレッジの名が刻まれた石碑。小さな棺。喪服。無表情の母。手向けられた沢山の花束。
――誰に手向けられた花だった?
“ローレッジの子供”。一括りにされた墓。記憶の底に沈んだ、名前も顔も覚えていない兄弟達の。存在はしたのに、忘れられた存在。忘れてしまった存在。
――そんなのは、初めからいなかったのと同じだ。
昔の自分が叫ぶ。
(ツギハ、ダレノバン?)
――それは嫌だ。
変色した肌を見て、首を横に振った。
(ツギハ、オレ)
――嫌だ、死にたくない。
腐っていく手足。
(イタイ、クルシイ)
――まだ、死にたくないよ……。
暗い部屋。窓のない部屋。牢獄。
(モウ、ラクニナリタイ)
『自分で死亡フラグ立たせてどうすんだ』
一筋の光。呆れ声と、
『しょうがねぇから、助けてやる』
差し伸べられた手。
――……ありがとう。
(ウンノイイヤツ)
「――分かってる、分かってるんだ。でも、どうしようもなく、嫉妬せずにはいられないんだよ。みっともないと自分でも思うけど。多分、お互いそう思ってる。些細なことでイラッとするし、ムカつくし。でも、それは普通のことなんだ。兄弟でも、友達でも、よくあることなんだよ」
「……本当に、そういうものなのですか?」
「うん。リリスちゃんは、そういうことない?」
聞かれて、ようやくリリスはサシャが何を言いたいのかを理解した。リリスが感じているモヤモヤが嫉妬であると遠回りに指摘しているのだ。
「わ、私は……。分かりません。嫉妬しているのでしょうか、フランに」
さぁ? と、サシャは肯定でも否定でもない返事をする。叱責を恐れる子供のように無意識にリリスはドレスを握りしめた。
「だって、その、私が魔王の娘で、身代わりで、ひ、貧乳だからなのでしょうけど、こ、このところ、ことある毎にフランばかり褒めているというか、その、信頼を寄せているというか……」
「それが、癪に障るの?」
「流石に癪に障るとまでは……。でも、線を引かれたようで、その、少し寂しいような……」
「そっか。まぁ、きっと、今リリスちゃんが感じているような思いをフランちゃんも感じてたのかもよ」
「そう、ですよね」
「うん。だからさ、シンのこと、よろしくね」
「そうで……。そっ、それこそ、私なんかよりフィリップに言うべきですよ」
もう、何を言い出すんですか、いきなり……と、顔を赤らめるリリスを、サシャは可愛いなと思いながら微笑ましく見守る。リリスは頬をぷくーっと膨らませてそっぽを向くが、何か思いついたのか、急にサシャの方を振り返った。
「そう言えばサシャさんは、ミレア様と踊らないのですか?」
「うっ……! リリスちゃん、意地悪」
「お返しです」
「あははは! そうだね、これで相子かな? 前にも言ったかもしれないけど、婚約者より先に踊るのは流石にマズいでしょ」
「ミレア様は無礼講とおっしゃっていましたが……」
「真に受けないでよ。建前なんだから」
そう言いながら、サシャは物憂げな表情を浮かべ、ため息を吐く。流石に可哀想に思えたのでリリスは慌てて話題を変えた。
「その、ご兄弟が沢山いらしゃるというのは分かりましたが、その場合、継承権というのはどのようになるのですか?」
「生まれの早い遅いは関係なくて、基本的には王妃の位で決まるかな。もし、フィリップが俺と母親が同じだったとすると、あいつはオレを除く他の兄弟との年齢差関係なく第二王子になる。そこら辺は魔族と少し似てるかもね。まぁ、他にも魔力量や、魔法や剣の才能が如何に優れてるかにもよるけど」
「第五王子までいるということは、お妃様が五人いるということですよね。……そういうものなのですか?」
「少なくとも帝国――王家では普通かな。王家の血が絶えないよう、その保険としてわざわざ五人も娶ったんだろうからね。こんなに生き残ったのはローレッジ家始まって以来初めてだと思うよ。だからこそ、こうして王位継承権をかけてそれぞれ課題を達成するべく、旅をすることになったわけだし」
「――……空の穴の先に行っていたとおっしゃっていましたよね。それがサシャさんの課題なのですか?」
「言ったでしょ。王位なんて最初から継承するつもりないよ。オレが帝王なんて考えただけでぞっとする。そう思わない? 王子より一般市民の方が性に合う」
「そうやって話を逸らさないで下さい」
「あはは……、手厳しいな。そうだなぁ、しいて言うなら……世話焼きへのお節介かな。皆にはナイショね」
サシャは、シーッと子供に聞かせるように人差し指を唇に当てて笑う。
「それで、行けたのですか? 空の穴の先に」
「うーん、どうだろ……。途中で気絶しちゃったからさ。目的地には行けなかったから志半ばってとこかな。まぁ、仮に行けたとしても帰れるか分からなかったから、これはこれで良かったのかも」
「何処かに行きたかったのですか?」
「まぁね。……これ以上はヒミツだよ。じゃあ、今度はオレが色々聞いちゃおうかな。リリスちゃんはさ、どうしてそんなにシンのことを気に掛けてくれるの?」
「そんな、私は別に、気に掛けてなんか……」
いません、と言いかけて、口をつぐむ。サシャの瞳があまりにも真摯だったから。誰かさんと違って、からかい半分で聞いているのではないのだ。
「君は父親である魔王の身代わりで、帝国に行けば殺されるかもしれないんだよ。もしくは、魔王が殺されるかもしれない。他の誰でもない、シンの手によって。その相手に、果たして情けをかける必要があるのかな?」
「わ、私は……」
――ただ流されるんじゃなくて、ちゃんと自分で考えて、これから自分がどうするべきなのかを選ぶといいよ。
「私は……」
――流されて後悔するより、自ら選んで後悔した方がまだ納得出来るからね。
「私は魔王の娘で、今はその身代わりです。帝国に行けば殺されるかもしれませんし、シンがお父様を殺す未来が何れ訪れてしまうかもしれません。例え私が死した後も私はきっとシンを恨むでしょうし、何があったとしても許すことはないでしょう。それはフィリップも同じです。勝手に王位継承権の判断基準の材料にして、あまつさえ私達の未来さえ奪おうと言うのならば、彼も同罪ですし、それを許した帝国も同罪です。ですが、それまでは、例え身代わりであったとしても、旅の仲間でいたいのです。い、今のところ、二人に何か特別な感情を抱いている訳ではありません。こ、これから芽生えるかどうかも分かりません……。今はただ、一緒にいるのが楽しくて、ただそれだけだから……」
「そっか。まぁ、フィリップは何を考えているのか分からないから気を付けてね。そこはシンも似たり寄ったりだけど。でも、あいつはリリスちゃん達には手を出さないと思うから。正直なところ、フィリップとモネーレの地位、というか待遇? は結構似たり寄ったりだよ。要するに、期待されてないというか、お飾りというかオマケというか。だから、オレなんかは帝王なんて願い下げだと思うけど、少なくとも第四王子のフィリップにとっては、千載一遇の機会な訳だし。失うものがないなら、なり振り構わないだろうからね」
「またそんなこと言って……」
「いやいや、それはそれ。ちゃんと仲良くするって……あ」
サシャが小さく声を上げた。ミレアを囲っていた人だかりがようやくまばらになったのだ。
「ごめん、リリスちゃん。ちょっと、挨拶しに行ってくる」
ふと何かを思い出したように立ち止まり、振り向いた。
「――――、――――」
何処か寂しそうに笑って、何かを言った。しかし、その声は喧騒に紛れてかき消えてしまう。
「あ、あの!」
大声を上げたリリスに、周りの視線が刺さる。しかし、そんなことなど全く気にならなかった。サシャは立ち止まり、リリスの方を振り返ってウィンクする。そしてよく通る声で返す。
「分かってる。女性を口実にしろ、でしょ?」
わざとだ。サシャの唇の動きを読みながらそう思う。サシャは、全然堪能出来てないから、相当ご立腹だよねとどこか嬉しそうに笑い、踵を返して人の波の合間を縫って走って行く。その背中を為す術もなく見送りながらリリスは呟いた。
「それもそうですが……、謝るのが先ですよ」
聞こえなかったはずのサシャの言葉が頭の中で反芻される。
――二人のこと、助けてあげて。
何故サシャはあのようなことを言ったのか。助けてもらってばかりで、何の役にも立てていないのに。いつか、二人を憎む日が訪れてしまうかもしれないのに。やはりあの人の考えることはよく分からないとため息を吐く。
「……気にしていても仕方のないことですよね」
だから、今は――。
「とにかく食べます」
ただの会場リポと愚痴話。中々話が進まないどころか、魔王降臨のくせに未だに魔王が降臨しない謎。




