ワイバーン部隊2
代官地からワイバーンのワンも≪転移≫で連れてきて、先達であるハリーがディディエ達を連れて魔の森の上空を飛ぶ。
「ハリー様、待ってくださいー」
「大丈夫だ、ワイバーンは賢いから上手に飛んでくれるよ」
「頭では分かっているのですが、この速度で空を飛ぶなんて」
「いやいやワイバーンはもっと速く飛べるよ、ほら」
「そんなー」
万が一の落下時に助けるためにティアーヌ達も周りで≪飛翔≫しているが、やはり最初は怖がる者がいても仕方ない。逆にコレットとエグラリスの女性2人は最初から楽しんでいるようである。
「このワイバーン部隊を増強するとドラセム家はもっと強くなりますね!」
「ワイバーンは空も飛べてブレスも吐けるからね」
「バトルホースどころではないこの高さならば、剣などは敵に振るえないので、弓矢か攻撃魔法が必要ですね」
「そうですね、≪飛翔≫を未習得の魔術師隊にもワイバーンに騎乗させましょうか」
同じく暗殺者ギルド出身の近衛魔術師隊の若手女性2人マドレアとエルネットを連れて来る。
「これ、すごく楽しいですね!」
「うわー、こんな上空から魔法を発動できれば戦い方が変わりますね!」
この2人も怖がらないタイプであったようで、ワイバーンの背中から森にいた魔物へ魔法発動まで早速試している。
この試験運用を見ていた従魔屋は商売チャンスと思い、従魔の証と鞍の増産を準備するのであった。いくら弱らせたからと言って従魔契約までの間までの大人しさが異常であったことは、きっとドラセム家の秘密であろうから誰かに狙われないために見なかったことにしないと心に誓いながら。
そして、その従魔屋の生産量に合わせてワイバーンの従魔を増やしていき、1km四方の囲いを追加することになるのはそう遠くない未来であった。




