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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
初級冒険者サラ

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移籍勧誘

サラたちは、ハイオークたちの血を魔剣で吸うことを皆に見つからないようにしながら、ハイオークやオークから魔石の取り出し、高級な肉になりえる部位のみの解体・切り出しを手分けして行った。

一部の肉はハリーが調理して皆のお腹に収めた。また、冒険者たちの大きな怪我は魔法回復薬で、小さな怪我は≪治癒≫でサラが回復してまわった。


火のまわっていない崖の中段の大きな建屋で、交代して睡眠をとることにした。地上面では大きな焚火になった建屋が燃えていることもあり、他の魔物の襲撃もなく夜を明かすことができた。


最終的に討伐した数は、ハイオークが5匹、オークが27匹であった。素材として高くなるハイオーク5匹分だけは街まで持ち帰ることにし、残りのオークの主要部位以外は村の焼き払いと合わせて死体も焼いた。村を別の魔物が再利用して脅威になること、死体がアンデットなどになりそれも脅威になることを回避するためである。



回収した武器や食料と、ハイオークなどの素材を手分けして背負い、ゲレの街に1日かけて帰る。

もちろん魔の森を通るのでありいくらかの魔物と遭遇するが、往路と同じく苦労することなく対処していく。その後の処理でサラが魔剣に血を吸わせるのも、往路と同じく他者に見られない範囲で実施した。


冒険者ギルドで討伐報告と持ち帰り品の納品を行って得た報酬を、オットマーとオンハルトが貢献度合いを踏まえながら配分した。

ある程度は皆が納得する配分にすることやこれまでの引率を見て、ハリーたちは先輩冒険者を尊敬の目で見るのであった。



その後、オンハルトがサラに自分たちのパーティーに移籍するよう勧誘するが、サラはその気は全くない旨をアッサリ回答する。

「どうして断ったんだよ」

「そうよ、能力を買って貰えたんだよ」とハリーたちに問われても、

「2人と一緒がいい」とだけ答えるサラであった。


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