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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
初級冒険者サラ

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ハイオーク

まだ地上面の中心部にオークが10匹ほど残っているタイミングで、崖の中段に現れた数匹のハイオーク。


オンハルトが

「オットマー、俺たちは坂でハイオークを食い止める。皆は中央に来てオークに当たれ。門は捨てていい」

と叫んで指示を出す。


寝込みを狙っていた剣士の片方は、おそらく最初に叫んだオークにやられたのか、足を引きずりながら戦っている。西門のヘルムたち6人は、西側の残存する敵が少ないことも含めてすぐさま中央部にやってくる。東門のハリーたちはまだ敵が多いため進みが遅い。

オットマーたち4人は上から駆け下りてくるハイオークたちと、中央部のオークたちとの挟み撃ちになるが、ヘルムたちの救援によりハイオークたちへ専念する。


通常オークの数が順次減るなか、足を引きずる剣士や他にも怪我を負った冒険者たちに魔法回復薬をサラがかけてまわる。地上面での通常オークを倒しきったとき、少しずつ坂に駆け付けた冒険者たちが居つつも、ハイオークは数を減らすことなく5匹残っていた。オットマーたちは満身創痍であった。


オンハルトが、

「次は地上面にてハイオーク5匹をかこめ」

と指示し、オットマーたちと少しずつ坂を下りてくる。


サラは≪火炎≫≪氷刃≫など遠隔魔法をハイオークの群れに打ち込みながら、オットマーたちに魔法回復薬をかけてまわる。そのおかげで、オークに比べて体力も筋力も多いCランクのハイオークたちも全て倒しきったとき、冒険者全員が大怪我無く立っていた。


地上面の建屋が燃えて明るい中、残った建屋や崖の大きな建屋に残ったオークが居ないことや有益なものが無いかを手分けして確認した。

幸い捕らわれた人間が居るわけでもなく、いくらかの武器や食料が見つかった程度であった。


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