ターフルダ侯爵領悪魔教団後始末2
どうも生贄候補たちの保護も、悪魔教団員の扱いも丸投げできそうなので、目付貴族に解散などを相談すると、翌日昼すぎに領主館に来るまでは自由にして良いと言われる。
早速、領都に購入した家屋で泊まれる人数以外の従士団員やドラゴン、ワイバーン達を代官地に≪転移≫で連れ帰る。大量消費した魔法回復薬を再び作るために、王都や近場から薬草を買い集めたり、魔の森へ採集に行ったりするように指示をしておく。
もちろん昨夜の分の睡眠を十分にとってから、と念押しをしたうえで、自身も王都の本宅で睡眠をとってから、領都に改めて≪転移≫する。
領都に残していた従士団員も休息をとった後には、薬草の買い集めを依頼しておく。
ハリーとティアーヌだけを伴って領主館に入ると、目付部隊の案内で昨日の会議室に再び案内される。そこにはターフルダ侯爵、目付貴族、そしてノイハイム伯爵が着座していた。彼らは≪転移≫できるわけでもなくこの館で仮眠をとったのだと思われる。目付貴族は疲れが見えるので仮眠すら取らずに事情聴取などをしていたのかもしれない。
「ドラセム侯爵、お待ちしておりました。この度のこと、ある程度の情報整理が出来ましたので共有させて頂きます」
「え?終わったのなら王都にお連れしますので、それで良いのではないですか?」
「いや、被害者代表であり執行人本人は認識される必要があると思いますぞ」
目付に返答したのにノイハイム伯爵からたしなめられる。
「はぁわかりました」
では、と目付貴族がターフルダ侯爵の方を確認しながら説明を始める。
やはり今の穏健路線では国の行く末が不安であり何とかする必要があると思っていたらしい。今は何とかなっているがそのうちレーベルク帝国の底力に蹂躙されるという不安であり、帝国の非主流である皇弟派と結ぶことで彼らがクーデターに成功すれば帝国の国力が下がるのと、皇弟派に恩を売ることでコルマノン王国の立場を確保するつもりだったという。
確かにヴァーヴ侯爵やドラセム侯爵の活躍にやっかみや不満があったことは否定しないが、根本はそこであったという。




