海賊拠点襲撃後2
ハリーがミスリル武器を報酬に吹っ掛けたところ、
「残念ながら勢力のあった海軍閥でもそこまでの報酬は用意できなかったようです。ただ、サラ様が魔道具や魔導書に大変ご興味がある旨は認識されていますので、こちらになりました」
タカマーノに渡されたのは、上級ゴーレム魔法≪鉄人≫アイアンゴーレムの魔導書であった。
「もちろんそれだけではありません」
と言って、ミスリル貨が多く入った布袋も用意されていた。
「転移のお陰で削減できた経費、怪我人への治療により遺族への弔慰金等も不要になったことも加味されて増額されています。神国から逃亡してきた幹部たちも、世俗的なので金銀宝石等しか持ち出していなく、サラ様のご希望であろう魔法関係はありませんでした。ただ、ガーライト王国の私掠船も含めて我が国へ持ち込んで来た物、海賊行為で得た物なども全て清算して、大部分を報酬に含めているとのことです。きっと海軍の拠点を、退治した海賊資産としてサラ様に供出する羽目にならずに済んだ分もあるのでしょう」
「ハリー、ごめんね。ミスリル武器はこのミスリル貨を使って調達しようか」
「いや、実際に頑張ったのはサラが中心だし、サラたちの魔法が強力になれば俺たちはますます助かるしな」
その後の事後処理についても簡単に共有された。
少なくともガーライト王国の私掠船の海賊やアルメルス神国の教団幹部は、生きて捕縛されていたとしても死刑。私掠船のオールを漕ぐ奴隷は継続して海軍が運用。
悪事に加担していた海軍のうち幹部は全て処刑。命令されていただけの兵卒は軽い刑罰で継続して海軍に従事。
海賊の残った船舶は全て海軍が没収、とのことであった。
となると、海賊の大部分であったガレー船7隻を接収したコルマノン海軍の増強は、アルテーラ海軍など他国にしてみると苦々しい話であろう。
それにサラたちは、もと神聖騎士団18人、私掠船に居た中級魔法使い1人、下級魔法使い2人も従士団に加えている。
また、コルマノン王国の宰相ジョエリーからも、今回のガレー船の買い取りも含めた各種報酬を貰うことになった。




