ダラム防衛戦3
サラたちが上空から主に魔法攻撃をしているので、ダークエルフの魔法部隊はそちらに気を取られている。
その隙に、サラに指導を受けていたコルマノン王国の王国魔術師団の上級魔法が魔物たちの前線に襲い掛かる。≪結界≫を張れないオークやハイオークたちが次々と≪火槍≫や≪炎壁≫などの餌食となって行く。
それに合わせて、少数ではあるが、レーベルク帝国では悪魔魔法の使い手など、各国の魔法使いたちも魔法攻撃を行っている。
頭数で言えば、ゴブリンやオークなども居た魔物の軍勢の方が多かったのであるが、訓練された兵士たち、冒険者で言えばベテランの銅級、Cランク相当なのはハイオークだけであるので、元々の地力の違いもあり、段々と人類共同軍が魔物の軍勢を圧倒し始める。もちろん魔物軍にはハイオークファイターなどやハイオークキングも混ざっていたが少数であった。
「今だ、総攻撃だ!」
馬に乗り先頭に駆け出したのは、ガーライト王国の国王アルミーノである。
「元冒険者風情に負けるな!歴代の貴族の力を見せてやれ!」
「陸軍弱小国と言われたままではいれないぞ。見せつけてやれ!」
各国の見栄も含めて、優勢さを活かした突撃が始まる。
そうなると、いくら統制が取れていると言っても所詮は魔物。特にゴブリンなどは早々に逃げ出そうとすることで、ますます魔物の軍勢は崩壊していく。
ダークエルフの指揮官らしき人物が、巨大な≪炎壁≫を魔物軍の逃亡先に出現させて
「逃げるな!目標のダラムは目前だぞ!」
と叱咤するが、そもそもダラムに想いがあるのはダークエルフだけであるのもあって、壊走をとめることができない。
そうなると、サラやハリーに構っていられなくなったダークエルフたちも逃亡を始めるので、自由となったサラたちは空を飛んでいるだけ自軍に先んじて、逃亡している魔物の軍勢の先頭の方に攻撃を継続することができ、魔物軍に更なる被害を与えるのであった。
ただ残念ながら6人しかいないので、多方面に壊走している魔物たちの全てを狙うことはできず、主な逃亡方向である南西方面の敵にのみ大打撃を与えていた。




