アルメルス神国秘事2
「やはり気づいてしまいましたか。そうです。アルメルス神国は、本当は豊かな国ではありません。他国に見えるところだけ取り繕っています」
「なんでそんなことを?」
「分かりません。国の運営をしている至高教団の見栄かと思います。運営が上手く行っていないと国民の信仰も弱くなると思っているのではないでしょうか」
「南西にある堅牢な辺境都市ロージアンとの関係もあるのでしょうか」
「それは分かりません」
「至高教団が≪魅了≫を使っている話は?」
「それも知りません。ただ、確かに南西に冒険者などを送り込んでいる話を聞きますが、帰って来た話は聞かないですね・・・」
アッズーラ姉妹の話も聞いたうえで、登城して宰相と面会を行う。
「おそらくアッズーラ姉妹も、使節団にはなっていたが国の秘事には関わっていないのであろう。実質の亡命までしてきているのに隠し立てする必要も無いであろうしな」
「我々はどうしたら良いでしょうか?」
「もう少しロージアンで情報を探って貰えるかな。どうもそこに秘密があるように思える。ただ、≪魅了≫にはくれぐれも気を付けてくれよ。ドラセム伯爵が≪魅了≫で敵になるなんて考えたくもない」
コルマノン王国ではあまり情報が得られなかったが、そのことも含めてロージアンで仲間たちと情報を共有し、これからについて相談をする。
「結局疑問なのは何だっけ?ややこしくて」
「まず一番の疑問は、南西に来た冒険者たちの行方です。次に、街の領主でもあるデメテル神を信仰する至高教団の大司祭が悪魔魔法である≪魅了≫を使用していることです。他に、アルメルス神国は、実体はそれほど豊かでもないのにそれを偽っている理由ですかね」
「最後のは本当に教団の見栄なだけかもしれないから、まずは最初の2つかな」
「冒険者たち、城壁で戦っていたけど、だいぶ魔物たちにおされていたよね。そうやって集めても数が不足しているのかな。それに、劣勢なら冒険者たちは逃げて去ってしまいそうだけど」
「まさか、それを≪魅了≫で?」
「その辺りの確認からかな」




