地下水路
帰宅後、サラはエミリーに水精霊や精霊魔法のことを報告すると、
「精霊はあちこちに居るものだけど、ずいぶんと積極的なのが居たのね」
と経緯について驚く。また、やはり珍しいのか、水精霊の魔導書を見せて欲しいと頼まれた。得意な水魔法と同分野であるからか、かなりな部分を理解できるようで、これからのサラの魔法訓練にも使えると喜んでいた。
しばらくの3人は、主には草原でときどき洞窟に狩りに行きながら、それぞれの武器、魔法、毛皮処理や料理の訓練を継続する日常であったが、ある日の冒険者ギルドの受付で討伐依頼の相談をされた。
領都は古い街であり、大昔から存在する地下水路がある。そこで魔鼠が繁殖しているという話があり、このままでは衛生的な問題もあり、冒険者ギルドに駆除依頼が出されたとのこと。
3人は住民であり、地下水路の存在は知っていても、構造やそのような状態であったことは知らなかった。定常にも飽きてきたのもあり、喜んで依頼を受けることにした。
役所に行き依頼受領の旨を報告して、簡単な地図を預かり、地下水路の入り口まで案内を受ける。入口の施錠を外したら「後はよろしく」という役所職員と別れ地下に降りる。
ここでも松明は予備で所持しているものの、盾への≪灯り≫を使用することにした。
念のため貰った地図を参考にしながらも、サラが地図作成をしながら探索する。地下水路であり、基本的には部屋などはなく単なる水路の横に歩ける通路があるだけで、単純な構造のようである。
洞窟と同様に、ハリーが左前、サラが右前、リリーが後ろでリリーは槍を持つ体勢で進む。
しばらく進むと先の暗がりで赤く目が光る数匹の魔鼠と遭遇し、そのまま戦闘に突入する。察知してから弓矢を放つ時間はなく、サラの精霊魔法の≪水刃≫だけが遠隔攻撃となった。その後は所詮Eランクの魔鼠が5匹程度であり、落ち着いて倒すことはできた。
まず胸を割くと小さな魔石があり、魔物の鼠であることを念のために確認した。あとはその場で解体する時間も勿体ないため、魔石だけ取りだして魔剣で吸血させたら背負子に積むというのを歩きながら行い、進むことにした。




