神国使節団襲撃
王国からアルメルス神国の使節団が去って安心していたサラに、ローデット達が嫌な噂を仕入れてくる。
コルマノン王国の港から出向してアルメルス神国に向かった船が、海賊国家とも呼ばれるガーライト王国に襲われたというのである。
しかも、レーベルク帝国にもアルメルス神国の別の使節団が向かっていたのだが、元第1皇子である皇帝派と面談した後に、元第2皇子である皇弟派に襲われたらしい。
帝国の中でも特に悪魔教団と手を組んでいた皇弟派は、至高教団と折が合うわけがない。ただ、使節団と直接対応していたのは皇帝派であり皇弟派がこのタイミングで襲撃する必要が無いのだが、もしかすると海賊国家ガーライト王国と手を結んだ可能性もある。
家宰ローデットや、帝国の没落貴族であったルーカイの元家宰ブラハルトは情勢を踏まえてそう判断したらしい。
ユノワ大陸にあるアルテーラ王国、コルマノン王国、レーベルク帝国はそれぞれ陸軍と海軍を保持しているが、コルマノン王国は海軍が弱い。対して、アルテーラ王国は島が多くて海軍が強いが陸軍は弱い。レーベルク帝国の陸軍は強く海軍は普通であった。
コルマノン王国の陸軍は普通であり帝国が強いという評価であったが、最近は帝国に陸戦で勝っているのでパワーバランスが微妙になっている。
ここにコリサ大陸のアルメルス神国が至高教団の力でユノワ大陸のレーベルク帝国とコルマノン王国にちょっかいをかけてくるとなると、コリサ大陸内でアルメルス神国と戦争中である海賊国家ガーライト王国が顔を出して来たのかも、という推定らしい。
海賊国家ガーライト王国も島が多くて海軍が強い上に、他国の船に対して略奪を許可された海賊も海軍の構成員である。直接的な戦争状態にあるアルメルス神国の船でない、コルマノン王国の船などはその海賊に対しても通行税などの上納金をいくらか払えば見逃されているのが現状らしい。




